2014/02/03 稲妻のらせん - Card of the Day -今日の1枚-

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稲妻のらせん/Lightning Helix

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某アメコミの某映画が上映となり、僕のテンションも上がりっ放しである。今週は、その影響を受けまくった「稲妻・雷」ウィークだ。独断でやれるコーナーって素晴らしい。
先頭を飾るのは、構築でも散々使われまくっている2マナ火力のド定番とでも言うべき《稲妻のらせん》だ。「ライヘリ」という略称がつくくらい、飛び交うのが当たり前の呪文である。これにて栄光を勝ち取り、これにて涙を飲んだプレイヤーは数えきれない。
「ラヴニカ:ギルドの都」発売と同時に多くのプレイヤーに愛用され、「ギルドパクト」の登場で赤白緑のビートダウン「ZOO」が誕生するとその使用頻度も最盛期を迎える。1ターン目にクリーチャー、2ターン目に相手のクリーチャーを除去して殴る、後半引いてきたら相手に投げつけトドメを刺す、といつ引いてきても文句のない1枚である。単純に、これ1枚を対戦相手に撃ちこめばライフの差は6点つくのである。

赤系ビートダウンの同系対決というのは、マジックの中でも難しいマッチアップの1つである。どこにどう火力を使うのが、最もダメージ効率が良いか・また死ににくいか…様々なことをケアして貴重な1枚の火力を消費していくことになる。火力の撃ち間違いは、即ち死につながるほどのシビアな世界なのだ。

しかしこのカードは、3点の回復がある程度のミスを帳消しにしてしまうだけのカードパワーがあった。本来ならAを除去しなければならないのにBに撃ってしまった、これが《火葬》ならダメージレースに負けていたが3点回復のおかげでギリギリ勝てた、ということは多々ある。「ZOO」の完全同系ともなってしまえば、これを多く引いた方が勝ちと言っても言い過ぎではない。それだけ、この2マナのカードがゲームに及ぼす影響は大きいのだ。カードパワーここに極まれりといったところである。

そのカードパワーは、時代を超えてモダンでも存分に発揮されている。偉大なる先代である《稲妻》と夢の共演。柔軟な除去として、ビッグアクションを行おうとしている相手のライフを詰める飛び道具として存分にその力を発揮している。最高の相方であった《野生のナカティル》が残念ながら禁止となったため、最近ではもっぱら青のクリーチャー達とつるんでいるようである。「トリコミッドレンジ」において《聖トラフトの霊》の道を切り拓き、《瞬唱の魔道士》と鬼のコンビネーションを見せている。

再録された際に新規イラストとなった。そこに描かれているのは、あのアジャニ。《復讐のアジャニ》の-2能力はこのカードと全く同じ効力を持っているが、どうやら本当に《稲妻のらせん》をアジャニが使用していたようである。

以前に《黒焦げ》の項でも書いたように、伝説のトップデッキとしてマジックの名場面を飾った1枚。《黒焦げ》を相手本体に撃ちこみ残りライフ1、勝つにはこれしかないという場面で山札のトップからそのまま叩きつけられた1枚がこのカード。プロツアーホノルル06での「$16,000 Lightning Helix」はこれからも語られ続けることだろう。

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