2014/02/22 ワームとぐろエンジン - Card of the Day -今日の1枚-

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ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine

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メタルにおいて大事なこと。それはサウンドだけでなく、ジャケットからもメタルを感じられること。

CDを並べた時、そこに「鋼鉄感」がある・あるいはないことで
我々は「あ、これは生粋のヘヴィメタルなんやな」「これはどっちかというとハードロックやね」ということがわかることが大事である。

いかに音楽と言えど、聴いてもらうためにはまず視覚からハッキリさせておかねばならないこともあるのだ。 血みどろの骸骨が赤ん坊を抱いているジャケットの中身が、甘酸っぱい高校生の恋愛を歌ったほんわかPOPSとかだと「おいおいおい」となるものだ。逆もまたしかり。

これはマジックにおいても同じことだと僕は思う。

カードの役割と、それのイラストが乖離していてはいけないと思う。
近年は、鳥のイラストなのに飛行を持っていないカードなんかは出ていないし、強いカードはしっかりとかっこいいイラストが用いられている。

この強い=かっこいいというのは、カードゲームとして大事なことだ。
これからのゲームの発展のことを考えたら、若い世代がより感覚的に「このカードは強い・良い」ということが分かった方が良いのである。

そしてそれは、より最新の感覚で描かれていくことになる。
メタルのジャケットが、騎士がバイクにまたがったコミック調のイラストから実写さながらのCGで描かれた 有機的な側面を持ったロボットへと移り変わって行ったように…マジックのイラストもより現代的になってきているのだ。

そんな中現れた《ワームとぐろエンジン》は、この潮流の申し子のような存在である。

まず、強い。これがスタンダードで使えた頃はあらゆるデッキで採用されたのは言わずもがな。 6マナ6/6で絆魂という攻めにも守りにも頼もしすぎる能力と、自らの進路を止めに来たものは必ずや道連れにする接死。

そして、万が一破壊されても分裂することで生存し、それぞれが十分な戦闘力を誇るサイズ・能力であるということ。 非の打ちどころがない素晴らしいフィニッシャーだ。

このカードの肝である、この分裂能力が、イラストを見れば理解できるのも素晴らしい。
まさしく近代SFチックな有機的ロボットであるクールなイラストをしっかりと視れば、 それが白と黒のワームがらせん状に合体して出来た怪物であると理解することが出来る。

強さ・デザイン・イラストの3拍子揃った、カード殿堂入り(そんなものがあれば)確定の1枚である。
これが参加賞で貰えたプレリは、最早「異常」と言ってしまって良いだろう。

本当に素晴らしい1枚である。これからもモダン等で必ずやその存在を誇示し続ける1枚となるだろう。

無慈悲に襲い掛かるその姿には、最新鋭のメタルコアの楽曲がよく似合う。

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