2014/03/29 バネ葉の太鼓 - Card of the Day -今日の1枚-

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バネ葉の太鼓/Springleaf Drum

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「春」ウィーク、最後の1枚は《バネ葉の太鼓》である。…何のことやらと思われた方、○○ウィークでちょくちょく行う「最後の1枚はちょっと変化球」というものでございやす。このバネ葉、英名は「Springleaf」。

Spring、ほら、春だね。というわけで(どういうわけや)、この春の到来を告げる太鼓について語っていこう。


1マナで好きな色マナが出るアーティファクト、と言えばMoxまでとはいかないが十分強力すぎてどんなデッキでも4枚積んでしまうレベルである。この太鼓は、その実現にちょっとの代償を求めてくる。これと一緒にクリーチャーを1体タップする、というものだ。

おそらくは、クリーチャーが太鼓をポンポコ叩くのだろう。奏でられた音楽は大地や大気から魔法の力の源、マナを呼び起こす。一種の儀式を行っていると考えていいだろう。ただし太鼓を叩くのは体力のいることだ。《Little Girl》から《引き裂かれし永劫、エムラクール》まで、どんなクリーチャーがこれを叩いてもバテてしまうのだ。


普通のデッキでこのカードを使うと、基本的には使い勝手の悪い1枚でしかないことだろう。特に緑からすればそもそも1マナのクリーチャー達がマナを出せるのでこのカードは不要だ。

 その他の色からも、これを出すタイミングが果たしてあるのか?(もっと他の事するよね)マナを払って出したクリーチャーを戦闘させずにマナ生産に回すことにどれだけの意味があるのか?(色事故くらいだよね)という点で「お呼びでない」1枚である。何もこれじゃなくて良いだろう。


そんな5色から見捨てられた、5色生み出せるこのカードを待望していたのが「無色」であったというのも実に面白い。

「親和」というほぼアーティファクトのみで構成されたアーキタイプにおいて、このカードは欲してやまなかった1枚なのだ。1マナであるから1ターン目から展開でき、親和・金属術の双方でカウントを1つ稼ぎロケットスタートを支援する。これに《メムナイト》のような0マナクリーチャーが絡むとその真の能力が発揮されることとなる。

例えほぼアーティファクトのデッキと言えど《物読み》《感電破》といった色マナを要求するカードはデッキに搭載されている。これらを運用するにはこの太鼓は必要不可欠なのだ。


「ローウィン」ではタップするとボーナスが得られるマーフォークらと共に登場し、「神々の軍勢」ではアンタップすることで誘発する能力持ちと共に還ってきた。さて、次の再録時にはどんな能力と抱き合わせになるだろうか?


ちなみに元のイラストは夕暮れで落ち葉が舞っているものだったようだ。製品版は次元ローウィンの世界観に合わせてリペイントされたもののようで、原画が2種類存在する珍しい作品。太鼓を叩く謎の生物は変わり身だろうか?魚で太鼓を叩くセンスと疾走感がたまらない名作だ。

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