2014/04/07 Subdue - Card of the Day -今日の1枚-

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Subdue

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 漫画などの二次元の作品が、映画などに映像化された際に起こるのが、キャストとキャラクターの「イメージの差異」である。これは相当に原作の雰囲気を重視・理解し、細かなところにも心配りをしなければならない。映像を観るファン達にはもうしっかりとしたイメージが根付いているため、彼らのそれに近付くように全力を注ぎこまなければならないのだ。

最近では、映画は映画だからと言わんばかりの原形をとどめないアレンジなんかが増えてきて、その大半は多くの人をガッカリさせている。イメージは何よりも大切なものなのだ。


《Subdue》は「レジェンド」にて収録されたコンバットトリックだ。最初期の呪文らしく、なかなかに弱い。対象のクリーチャーはこのターン戦闘ダメージを与えなくなり、代わりにそれのタフネスをそれのマナコスト分だけパンプアップする。

1マナインスタントとはいえ、使い勝手は悪い。自軍に使うなら《巨大化》系の呪文を差し置いてまで採用することは難しい。防御的に使いたいのならば、そもそも《濃霧》やその亜種があるではないか。まあ「レジェンド」ドラフトなんかを遊ぶ機会があれば、これで火力を避けられたりする可能性があることを覚えておくといいだろう。遊ぶ機会があるのかは、知らない。


「Subdue」という言葉は「征服する」「鎮圧する」「抑える」や、「やわらげる」「緩和する」といった意味がある。このカードにおいては、イラストからもわかる通りダメージを「やわらげる」方の意味で使われていると考えて良さそうだ。

しかし、これがマジックの漫画では…意味合いが変わってくる。マジックのコミックブックでは、プレインズウォーカーのクリスティナはこの呪文を用いて、街で騒動を起こしている若者を抑圧し、暴動を鎮圧している。冒頭でも述べた、「イメージの差異」が生じている。

これは呪文に関するインフォメーションが名前程度しかなかったのか・あるいはコミック作者が言葉の意味を拡大解釈して呪文に幅を持たせたのだろうか。どちらにせよ、意外な呪文にスポットが当たっているものだ。

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