2014/04/25 幻視の魔除け - Card of the Day -今日の1枚-

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幻視の魔除け/Vision Charm

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さて、今週は実はあるテーマに沿った5色5枚のカードを紹介しているのにお気づきだろうか。今週は「シンボル・ウィーク」。形を持たない概念や、信仰の対象となるようなシンボリックな図形が描かれたカードを紹介してきたが、どれも独特のクセを持った面白いカード達だった。そしてトリを務めるこの《幻視の魔除け》も、彼らに負けず劣らずの一癖二癖ある1枚である。

《幻視の魔除け》は、「ミラージュ」にて登場した3つの効果から1つを選んで使用する呪文、「魔除け」サイクルの「ヴィジョンズ」版の一員である。この魔除けというのは、1つ1つの効果は実は薄いものである。手札を消費してまで・または払ったマナに見合わない限定的な効果しかもたらさない。

しかし、それが必要だったり十分に効果的な盤面は存在するため、「もしどれかのモードが腐ってしまっても、他が生きてくる」という気休め程度の保証が約束されている。

使い勝手は決して良い訳ではないが、やれることが増えるというのは純粋に利点である。それでは、この《幻視の魔除け》を実例に丸さを解説してみよう。


第1のモード:ライブラリーを4枚削り取る。長期戦の末、相手のライブラリーが後わずかだった時・相手が各種「教示者」やライブラリー操作で積み込んだ有効牌を引かれたくない時・あるいは自分のライブラリートップが思わしくない時・自分の墓地を肥やすことにメリットがある時


第2のモード:土地タイプAを持つ土地を全て基本土地タイプBに変更する。《沸騰》《沸騰する海》が飛んできた時・単色デッキ相手に1ターン行動を制限したい時に・青単パーミッションデッキに1枚挿しした《生命吸収》で勝負を決めたい時・かつてのルールでは、基本でない土地に基本土地タイプを与えることも可能だった(今は「ウルザの」を持つ土地のみ可能)


第3のモード:アーティファクトをフェイズ・アウトさせる。「親和」のようなアーティファクトが中心の相手の計算を狂わせたい時・自らの《無のロッド》などを守りたい時・《ファイレクシアン・ドレッドノート》に対する5枚目以降の《もみ消し》が欲しい時に。レガシーが隆盛を見せ始めた頃に流行った「スタイフル・ノート」では《もみ消し》であり除去呪文に対する《対抗呪文》であるという渋い活躍を見せていた。


いかがだろう?どれも微々たる力であることには違いない。それぞれの1つのモードで独立したカードだったら、使用する気にならないレベルの1枚である。ただ、器用なんである。「スタイフル・ノート」に入ったこれが、ライブラリーを掘り返した「ドレッジ」の息の根を止めたシーンを見たことがある。

器用貧乏なんて言葉もあるが、器用さで生き残っている層だって存在しているのだ。

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