2014/05/15 逢魔が辻 - Card of the Day -今日の1枚-

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逢魔が辻/Haunted Crossroads

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まず、カード名が何を意味するのか。この《逢魔が辻》の解説はそこから始めなければならない。「逢魔時(おうまがとき)」という言葉がある。

これは昼と夜とが移り変わる時、所謂「黄昏時」を意味する。字面を替えて大禍時(おおまがとき)とも言い、昔の人はこの時間帯には魔物に遭遇する、あるいは大きな災禍を蒙ると信じていたのだ。これと同様に、逢魔が辻(おうまがつじ)は、ロクでもない目に遭う辻=十字路を指す言葉で、古い映画のタイトルにこれを冠したものを見つけることが出来た。

 この辻は、死者が蘇る現世と幽世の狭間の世界である。黒らしい、いつものどんなエキスパンションでも見ることが出来る墓地に落ちたクリーチャーを回収する手段である。

「メルカディアンマスクス」のこれは、任意の1枚をライブラリートップに戻す。黒1マナでドローを飛ばして回収、といったところだろうか。実質的なアドバンテージを得ているわけではないが、ドローの質を高める(ランダム要素を完全に排除する)という部分で質的なアドバンテージを獲得することが出来る。

所謂「チューター」の一種であるという捉え方も出来るだろう。リミテッドでは強力なクリーチャーを除去っても除去っても引いてこられるので実質的な詰みの状況を生み出しやすい、超強力な1枚である。

構築でも、《ブラストダーム》を連打させたり、墓地に落ちた傭兵を即座に拾ってリクルート(傭兵が持つ、ライブラリーから同族をサーチする能力)したりと隙のない攻めを行える渋いカードとして1挿しされているのをよく見たものだ。《ヴォルラスの要塞》および《霊安室》のリメイクであり、バランスのとれたカードである。

 さて、これを用いたコンボとなると、やはりライブラリートップにクリーチャーが置かれることをうまく用いたものになる。《霊気魔道士の接触》《野生の呼び声》《冥府からの誕生》《時間ふるい》など相性の良いカードは沢山。その中でも、《場当たりな襲撃》と《合成ゴーレム》との3枚コンボは強烈。ゴーレムがこの世→墓地→あの世→この世…と高速転生ループを繰り返し、その横で黒以外のマナを無限に発生させることが出来る。そのマナは、これまた《場当たりな襲撃》に注ぎ込んでライブラリー内の全クリーチャーをテーブルの上に並べよう。まさに《Incoming!》

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