2014/05/27 死せる生 - Card of the Day -今日の1枚-

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死せる生/Living End

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先代を超えることは、どんなジャンルでも難しい。前人未到の記録は、往々にしてその世界が洗練される前に打ちたてられるものである。昔は今と違って無茶苦茶やってたから…というのも要因ではあるのだろう。

しかし、現代でも過去の伝説を塗り替える存在が生まれてくるのもまた事実だ。2013年のプロ野球なんか、その典型である。僕らの生きたこの時代が、後に「昔は無茶苦茶やってたから…」と呼ばれるようになる日が来るのだろう。


マジックにおいてもそれは変わらない。過去に作られたカードを、ファンサービスの意味合いも込めてリメイクするということはもはや定番である。それらは大抵は「再調整」の意味合いが強く、当時支配的だった存在も生まれ変わればこんなかわいいもんか、と思われることも多々ある。多くはガッカリさせられるものなのだ。


そんなリメイク組の中にあって、最初は他と同様に先代と比較されガッカリされたカードがある。それが「時のらせん」のマナコストを持たない待機呪文サイクルだ。これらは、いずれもマナコストを持たない。《常在精神》以来、久しぶりの特殊なカードである。勿論普通に唱えることは不可能で、一端待機させなければならない。


この《死せる生》は一時期の黒の看板でもあった《生ける屍》のリメイクである。日本語名がそれぞれ逆になっているのがイイネ。なのだが…

《生ける屍》はその奇襲性ゆえに強力なカードだった。盤面を流して墓地からクリーチャーが返ってくる。この突然の展開に、対戦相手はしてやられるというわけなのだが…これが目に見える形で警告されると、その威力は半減どころではない。4マナ払ってから3ターン待つというのは、悠長すぎるのだ。というわけで、ほとんど見ることはなかった。


そして時は流れ、「アラーラ再誕」が登場した時、彼は遂に先代を超えることになった。「続唱」を経由することで、インスタントタイミングの3マナで唱えられるようになったのだ。これは大いなる進化である。

この続唱をブッ放すコンボデッキ、その名も「死せる生」は、モダンのGPにトップ8などの好成績を輩出しまくっている。これで先代と比較されることはもうなくなったわけだ。これぞ成り上がり!

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