2014/05/30 ファイレクシアン・ドレッドノート - Card of the Day -今日の1枚-

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ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought

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ジョン・アーバスノット・フィッシャーは、イギリスの軍人である。
彼は海軍に多大なる影響を与えた人物として有名で、我々日本人が用いるある日本語の生みの親でもある。

彼が建造を進めたのが、高速で移動し、単一の巨砲を搭載した戦艦である。
現在の我々が用いる「超ド級」という言葉の元にもなった、長距離砲戦に圧倒的に優位な戦艦、その名も「ドレッドノート」だ。
 
 この戦艦の如き戦闘力を誇る、ファイレクシアの科学力が生み出した怪物が、この戦艦の名を冠した《ファイレクシアン・ドレッドノート》だ。
ちなみに、現在唯一の「Phyrexian」が「ファイレクシアン」と訳されているカードである。 基本的には同英文は「ファイレクシアの」と訳されている。

しかし、「ファイレクシアのドレッドノート」では、どこかまとまりがわるい。
《ファイレクシアン・ドレッドノート》。うん、強い。しっくりくる。

 「ミラージュ」にて登場したこの生物戦艦は、1マナにして(当時)マジック界最大のパワー・タフネスを誇るとんでもないバケモノだった。 まさにドレッドノートだ。しかしながら、デメリットもド級もの。

場に出た時に、自身のパワーに等しい値・パワー合計12になる様にクリーチャーを生け贄に捧げない限り、 出航前に沈没してしまうという大いなる欠点を持っている。
 
 そのため、クリーチャーとして運用ははっきり言って不可能だったため、当初は「ネタキャラ」の域を出なかった。 しかし、「エクソダス」で登場した《伏魔殿》がこの戦艦の運命を変えた。

1マナクリーチャー2枚、あるいは《再活性》での再利用を用いて、1マナで12点×2で勝利するという、 驚愕のコンボデッキ「パンデモノート」は、アジア太平洋選手権で準優勝にまでなるほどの活躍を見せた。

 このコンボがあまりにもあっさりと決まるため、ドレッドノートは本来与えられたデメリット持ちクリーチャーに戻るべく、エラッタが与えられた。

パワー12になるように生け贄を捧げない場合、ドレッドノートは場に出ずにそのまま墓地に置かれる。 このルール変更により、強力戦艦は海の藻屑と散っていった。
 
 しかし、2007年にエラッタが改定され、元の挙動に戻ることとなった。
これにより注目されたのが、《もみ消し》との相性。第6版より導入されたルールにより、 エラッタがあてられるまでは行えた《幻視の魔除け》とのコンボを、 より強力なカードに置き換えることが出来るようになったこのタッグは「スタイフル・ノート」と呼ばれ、2ターン目にパワー12のクロックをプレイヤーに提供する。

これぞ超ド級。また、エラッタ改定前から使用可能だった、《Illusionary Mask》との組み合わせも同様に強力だ。 さらには《苔汁の橋》の秘匿条件を達成させたり、《血編み髪のクレシュ》《縞痕のヴァロルズ》といった相性の良いカードは増える一方だ。

新しいセットが出てくるたびに、この最強の成り上がり戦艦と相性が良いカードを探してみよう。

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