2014/06/23 抵抗の宝球 - Card of the Day -今日の1枚-

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抵抗の宝球/Sphere of Resistance

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サッカー、ワールドカップ。これを書いている段階ではどの国がどのような結果を迎えたのかはわからない。わかっていることは、世界中が熱狂の渦に巻き込まれ、1つのお祭りを楽しんでいるということ。これは確信を持って言えることだ。サッカーのユニフォーム交換って、素敵やね。マジックプレイヤーも、あれを見習ってフェアかつ対戦相手をリスペクトした姿勢でゲーム終了を迎えたいものである。

そんなわけで、今週はカードイラストに登場する球体をサッカーボールに見立てての「ボール・ウィーク」だ。まあまあ無理がある選出だとは思うが、はりきっていってみよう。

まずは今まさにディフェンスラインを突破してシュートがネットに突き刺さらんとしている瞬間に見えないこともないイラストの《抵抗の宝球》。イラストに描かれているのは、モグ(ゴブリンの亜種)・スリヴァー・サルタリー・《操り骸骨人形》という「次元ラースに生息する面々オールスター」だ。

これらが一堂に集結しているイラストは、このカードぐらいのものだ。そんな貴重なシーンで、彼らは皆一様に強い光を発する球体に恐れ・驚いている様子である。約1名、こっちを向いて球体に気付いていないような「アホヅラ」を披露してくれているオイシイやつもいる。このまま球体が後頭部に直撃するのだろうか。良い仕事、してますね。ゴブリンはやっぱこうじゃない。

彼らが恐れ目を背けるその球体は、全方位にその光の柱…ビームを射出している。このアーティファクトの効果は、すべての呪文に追加のマナコスト①を請求するというもの。よくある「①払え。払えないなら○○しろ」というタイプではない。「とにかく払え。いいな」という、柔軟性の欠片もない非常さでプレイヤー達を責めたてる恐ろしいカードなのだ。

このカードは対戦相手のみという生易しい効果範囲ではなく、勿論自分自身も1マナ請求ビームに悩まされることになってしまう。決して気軽に使えるタイプのカードではないのだ。

この気難しいボールを扱うには、デッキ構築の段階から「これありき」の構成にしておく必要がある。ちょいと添えておくには過ぎたるものだ。後半、展開しきった盤面で引いてきても何の役にも立ちはしない。初手に握って1ターン目に叩きつけてナンボ、即ち自ずと構成は固まってくる。マナブースト…それも呪文では駄目だ。土地であるに越したことはない。そして4枚積み。そうでなくては意味がない。

こうした研鑽の末に生まれたのが、ヴィンテージにおける「スタックス」「MUD」といった「ハメ殺し」デッキである。2マナランドから1ターン目にこれ置かれたら、大抵のデッキはキレそうになる。

純粋に、「ストーム」「親和エルフ」などの軽量呪文を唱えまくって勝利するデッキに対する効果は絶大なので、サイドボードに用いられることもままあった。最近では《エーテル宣誓会の法学者》に取って代わられた感はあるが、こっちにはこっちの利点がある。

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