2014/06/26 火の玉 - Card of the Day -今日の1枚-

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火の玉/Fireball

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「X火力」はここから始まった。後に様々な次世代機を生むことになる、最初の火種はその名も《火の玉》。X火力とは、支払ったマナが多ければ多いほど、その効果が増すという使い勝手も良く、初心者にわかりやすく、それでいて強力なカード達の総称だ。

勿論Xが1や2程度だと、《ショック》なんかと比べると割高の1枚である。しかしこのカードの評価されるべき点は、「そういう使い方もできる」という点にある。例え割高でも、《ラノワールのエルフ》を焼くことで勝利に近付ける盤面は存在する。後半に引いてきたのならば、ありったけのマナを注いで本体に叩き込んでやれば良い。X火力は最高なのだ。

《火の玉》はその系譜の元祖にして、なかなかトリッキーな一面も併せ持っている。追加で1マナ払えば、その火の弾が焦がす対象を増やすことが出来る。例えば、X=6でキャストする場合。相手の場には3/3が2体・2/2が3体いたとする。

この時、追加で1マナ払えば2体の対象をとり、6点のダメージを2で割った数=3ダメージをそれぞれに与えることができる。3/3を2体焼くのが得策だろう。追加で2マナ払えるならば、6÷3=2点のダメージを3つの対象に与えることができる。2/2を3体掃除してやるのが良いだろう。

この時に注意しなければいけないのが、このカードは「ダメージを割り振る」カードでは「ない」という点だ。

先ほどの様に例を挙げるならば、3/3・2/2・1/1がそれぞれ1体ずついるという状況で、X=6・追加で2マナ払うとどうなるか。割り振りと勘違いしていると、「3点2点1点、一掃!」という青写真を描いてしまう。しかし現実では「6÷3=2点をそれぞれに」なので、3/3が生き残ってしまうのだ。

せっかくの「リミテッド10点」「タッチしてでも使え」カードでも、その正しい効果を知らないと思わぬ計算違いが起きる時がある。思い込みを除外するために、大事な場面では改めてカードテキストをしっかり確認したいものだ。

個人的には、このX火力応用版といった挙動をするカードが、純粋なX火力である《猛火》より先に作られているのが不思議でしょうがない。ちなみに僕は《火の玉》コレクターで、いろんなヴァージョン・言語のものを集めている。これも様々なセットに再録しやすい基礎的な呪文なればこそ。個人的に好きなのは「ビートダウン」のマナコスト表示に「Y」が描かれているもの。マナコスト「Y」が見れるのはこれともう1枚(わかるかな?)という稀有な存在だ。

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