2014/10/29 秩序+混沌 - Card of the Day -今日の1枚-

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秩序+混沌/Order+Chaos

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 前回の《Jumbo Imp》を書いた時に、そう言えばまだ「分割カード」ってレビューしてなかったか!と気付いたのだった。前回は矛盾した言葉の組み合わせについて話したのだが、この分割カードという連中はそのカード名に相反する単語が使われているものもあったりする。今日はそんな中から、特に印象に残る「相反しっぷり」が魅力の《秩序》と《混沌》の両者を紹介しよう。

 まず「秩序」とは「物事の正しい順序」や「社会・集団などが望ましい状態・調和を保っている状態。およびそれを維持するためのきまり」といった意味で用いられる。この《秩序》が意味するのは後者で、世の中が平和な状態=あなたが攻撃されていない状態を作り出す。20点のライフという秩序を乱そうとする者は、この世界から追放してしまうのだ。ちょっと重い&システム・クリーチャーは除去できないが、細かい効果範囲などもなく、まあまあに便利な除去である。

 そして「混沌」とは「天地万物が形成される前の、すべてが入り混じった状態」を指す。転じて、「様々なもの・状況が入り混じって区別がつかない様」を混沌と表現するようになった。なかなかにスケールの大きい言葉だが、要するにグチャグチャの状態であれば混沌と呼んで差支えない。ゴミと物が散乱する部屋、クラブやサークルなどでの人間模様…うん、いい意味で絶対使わないね。《混沌》は、敵味方入り乱れる戦場を生み出す。クリーチャーではブロック不可となり、全ての攻撃が対戦相手へと突き抜けて行くことになる。リミテッドでは十分にフィニッシャーとして活躍するレベルのカードである。この手のブロック制限カード、多くの亜種が存在するがここまでシンプルなテキストなのはこの《混沌》くらいのものだ。それらすべての上位種と言って良いだろう。インスタントなため、相手が瞬速持ちでブロックしようとするなどのトリックを用いてきても対応できるのは100点。

 しかしまあ、えらくベクトルが異なるカードが1つになったものだ。両者共に、全ての局面で使用できるカードではない。そんな2枚が1つに合わさることで「ここを凌ぎたい」と「押せ押せ!」の両極端な場面でトップしても腐らないカードが誕生した。カードとしてはリミテッドの域を出ることは難しく思えるが、デザイン自体は非常に素晴らしい1枚。キューブドラフトに仕込むなどして使ってあげよう。

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