2014/11/04 憂鬱 - Card of the Day -今日の1枚-

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憂鬱/Gloom

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  11月である。早いもので。あな恐ろしや、もう2014年の終わりが目の前に。時の流れを早く感じれば感じるほど、なんというか歳を重ねたというか、経たというか…そう思う度に、景色がだんだんと寂しくなっていくのと合わさってか少々憂鬱な気分になってしまうことがある。ただ、決してネガティブ一辺倒というか、駄目な憂鬱でもないと思うんよね。四季が巡る国に生きていることの証明であるというか…。

 マジックで憂鬱と言えば、まさに《憂鬱》というカードが存在する。その直球なネーミングはまさに最初期という感じがする。「アルファ」より存在する、最初の色対策カードの1つとして登場した《憂鬱》。イラストも肌寒そうな暗がりを顔色のすぐれない人物が、アンニュイな表情をして歩んでいる、これぞ《憂鬱》なものに仕上がっている。発注の経緯とか、気になるものだ。「ファンタジーを題材としたゲームのイラストを依頼されたぞ!やったぜ、その依頼内容は…『憂鬱なイメージを描いてください』って…おぉ…」実際に憂鬱な気分になってしまいそうだ。「火を吹く長大なドラゴンを描いてください」ってのとはわけが違うもんなぁ。

 それはさておき、カードとしてはなかなかに強力な色対策である。黒の敵対色であり永遠に相いれない存在である(最近ではかなりそうでもなくなってきたが)、白という色。彼らの力の源である、陽の光を断って木枯らしを吹かせれば、白き魔法を唱えるのには追加で3マナが必要になってしまう。かの《サバンナ・ライオン》ですら③Wというマナコストに…これは白の良さである、軽いクリーチャーを並べるという戦略を封殺しにかかっている。極めて具体的な妨害手段である。ただし、あくまで妨害手段に過ぎないという点も忘れてはならない。4マナになったからといって、マナさえ払えばライオンは飛び出してくる。それに殴り切られたなんてのは笑えない話だ。《白騎士》なんてもっての外。となると、これで足止めしている間にさっさと勝負を決めるか、あるいは黒のお家芸である《暗黒の儀式》からの1ターン目設置を狙うのが良いだろう。特に1ターン目設置してからの2ターン目《Sinkhole》は限界投了ものだ。

 その能力は、すでに場に出ているエンチャントさえも蝕む。起動が能力のコストに追加で3マナの要求をするのだ。特に効くカードの代表としては各種「防御円」。因みに、これのアンリミテッドまでのテキストにはなんと「防御円の起動には追加で3マナ必要」と名指しで書かれている。なるほど、起動型能力を持つエンチャントが防御円しかなかったからか!いやいやいや、《祝福》とか思いっきりあるんですが。何にせよ、防御円ピンポイント対策にならずに済んで何よりである。《太陽の神、ヘリオッド》すら憂鬱な気分には勝てないのだ。

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