2015/01/28 怒鳴りつけ - Card of the Day -今日の1枚-

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怒鳴りつけ/Browbeat

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  《宝船の巡航》、禁止。そらそうだ。これ以上出航されちゃモダンの国庫がスッカラカンになってしまう。宝船自由貿易時代は終わったのだ、もう過去であり「あの頃」と懐かしむ前時代となったのである。そんな時代に、最もオイシイ思いをしていたのはバーンだったと言い切って良いだろう。火力を撃って撃って撃ち尽くして、墓地をごっそり貯めたら船を待つ。フェッチランド×《蒸気孔》という万全のマナベースに、火力とクリーチャーと4枚の宝船。これほどわかりやすく、また強力な構築もない。いくら自由が許された大地であるとは言え、自由すぎるのも理想郷とは程遠い。こうして、タッチ宝船時代は終焉を迎えたのであった。勿論、そうよ。

 さて、そんな「宝船の後釜」などあるべくもないが、まあかつての名カードを掘り返せば、ちょっとは代わりになるカードもあるかもしれないよということで。カードパワーは大きく差があるが、今日の1枚は《怒鳴りつけ》。3枚ドローのソーサリーという時点でこれらは共通している。している、ってことにしておこう。

 所謂「懲罰者」と呼ばれるサイクルに属する1枚である。AをしなかったらBということが起こるよ、という二択を対戦相手に迫るカード群である。これらのカードは、結局のところ「選択肢が相手にあるカードは弱い」というマジックの定説に収まりきる程度のパワーしか持たなかったが、どんな世界にもイレギュラーは存在するものだ。この《怒鳴りつけ》だけは他と格が違う、強カードとして認知される1枚であった。このカードが迫るのは「本体へ5点ダメージ」or「3枚ドロー」。3マナで得られる効果としては何れも破格である。また、バーン系のデッキが3枚もカードを引けば、5点のダメージを弾き出すことも容易い、即ちどう転んでも高ダメージに繋がる呪文なのだ。そのためこのカードは懲罰者サイクルはおろか、赤という色の中でも頭1つ抜けた、様々なデッキで愛用された存在となったのだ。

 最新のオラクルでは、直観的な使い方と挙動が少々異なるので注意。まず、対象にとるプレイヤーは「あなた自身」。これを勘違いすると酷いことになる。あなたがカードを3枚引くことを、他のプレイヤーは5点のダメージを受けることで打ち消しても良いよ、という呪文である。うっかり、ターゲットはあなた!なんて言ってしまうと、相手に3枚献上してしまうことになるので気を付けたい。特に、Magic Online上ではね。《神聖の力線》を相手が貼って来てもチャンスのある呪文である__その状況で《稲妻》を3枚引いても仕方ないだろうが。宝船には遥かに劣るが、そういったぶっ壊れカードが無くなったことでいろんなカードが使われるといいなという、願いを込めて。

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