雄鹿クワガタ/Stag Beetle

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/02/24

雄鹿クワガタ/Stag Beetle

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雄鹿クワガタ/Stag Beetle

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 冬眠する生物をフィーチャーしていく「冬眠ウィーク」。我が家でも何匹か冬眠している子達がいる。その姿はいつ見ても不思議なもので、本当に眠りこけている。はたから見ると、本当に生きているのか?と思ってしまうほど。哺乳類でも冬眠を行うものが多数いるが、数で言えばもっと原始的な連中の方が圧倒的多数。身体や脳(それにあたるもの)の仕組みがシンプルであるが故に容易に眠り続けることが出来るのだろう。

 

 昆虫たちなんかはそれの最たるものだろう。1シーズンで寿命を迎え、卵のまま冬を越すものが多数いるが、その一方で春の訪れまで1年の半分近くを眠り続けるものたちも我々の身近な場所に暮らしていたりする。ペットとして愛されているものの中から選ぶとすれば、やはりクワガタであろう。ノコギリやミヤマといったシャープな体型のものも人気が高いが、彼らは越冬することが出来ないグループだ。コクワ・ヒラタ・そして「黒いダイヤ」ことオオクワガタといった、ズッシリとして平たい重戦車のようなフォルムの連中が冬を越え、長生きするクワガタなのである。何の話だというところでマジックへと話を移そう。僕らが愛してやまないこのゲームにも、昆虫の王者はしっかりと登場する_それも複数だ。今回はその中から《雄鹿クワガタ》を。

 

 部族推奨セット『オンスロート』にて登場したこのカードは、エルフやゴブリンなどの猛プッシュされている部族には属さない昆虫カードである。が、クリーチャー同士の連携を主体としたカード群=ズラッと並んで睨み合いが頻発する同ブロックのリミテッドにおいては、レアの座に恥じないパワーを披露してくれる1枚である。戦場にいるクリーチャーの数だけの+1/+1カウンターが乗って登場する、ヘビー級...状況によってはガリガリのストロー級にも比類なきアンドレ・サイズにもなり得るクリーチャーで、シンプルにそれ以外の能力はなし。パワー/タフネスが☆/☆ではないため、この数値が変動しないのは往々にして利点である。9/9でアタックし続けて、変動型だとブロックしたクリーチャーが死亡する度にドンドンと小さくなって脅威でなくなってくるからだ。また、+1/+1カウンターを用いる点から、様々なカードとのシナジーも期待できる。

 

 英名「Stag Beetle」はまんま「クワガタムシ」という意味。個人的にはこれをそのままカード名にしてもある種の「レジェンド」となっていてそれはそれで良かっただろうなと思うが、ここは「Stag」が持つ意味を重ねてカッコイイ名前に翻訳してある。同じ「おじか」でも一般的に用いられる「牡鹿」ではなく「雄鹿」を用いているのは、「牡」の字が獣や鳥に限定して使われるものだからかな。

 

 最後に面白い話を1つ。このカードの中国語版Foilのカード名およびカードタイプ・テキスト欄は《アクローマの祝福》のものがプリントされているというエラーカードが報告されている。というか、僕も現物を持っている。パワー/タフネスがあるインスタントでクワガタ・アクローマ。激熱と言うしかないよね。


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