迫撃鞘/Mortarpod

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/05/16

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1点の重み。どんな競技でもそうだが、1点でも差があるということは、即ち勝負が着いたということ。たかが1点、されど1点。僕らはその1点のせめぎ合いが観たくて、スポーツ観戦をする。マジックだって、同じことだ。

 

ライフ20点と19点ではその1点の差がどうということもないかもしれない。これが1点と0点だったら?前者と後者の差は同じく1点差。序盤に受ける必要のなかった1点を受けてしまいライフが20対19になり、そのままズルズルといって相手の方が1点ライフが多くて負け。こんな経験、したことはないだろうか。たかが1点のミスが、勝敗を分けるのだ。

 

そんなシビアな勝負の世界、マジックというゲームにおいて、継続してダメージを弾き出すカードが重用されるのは皆さんご存知の通り。今日の1枚、モダマス2015再録カードの中で僕が好きなカード第5位。《迫撃鞘》の登場だ。

 

僕はクリーチャーを生け贄に捧げるカードが好きだ。マナを払い、手札を消費してわざわざ召喚したクリーチャーを自らの手で墓地へと置く。この犠牲により得られる対価を元手に戦う戦略が大好きなのだ。つまりは、《迫撃鞘》も大好きも大好き、大大好き。全ての装備品の中でも最高の物かもしれないね。

 

この装備品は生体武器で、戦場には0/0のこれを装備しているトークンと共に出現する。この装備品の効果でタフネスが1だけ上がって0/1。まあ、ありとあらゆるデッキでお呼びでないサイズだ。だがこの弱小の菌類、生け贄に捧げれば対象のクリーチャーかプレイヤーに1点のダメージを与えることが出来る。こうなってくると話は別だ。

 

タフネス1のクリーチャーなんぞごまんといるわけで、それらを葬り去ることが出来る――その後に、同様の能力を後続に与える装備品が戦場に残るのである。最初にこのカードに触ったのは『ミラディン包囲戦』プレリリースの場。このプレリは陣営を選んで参加する、非常に楽しいものであった。勿論、ファイレクシア陣営を選んだ僕はファイレクシア・パックからこの装備品を引き当てたのだった。

 

『ミラディンの傷痕』では《金のマイア》ら、2マナ1/1のマナを生み出すマイア達が重要なカードであった。まずこれを除去できるのだから、また後述の戦略が実行できるプールであったのもあって、この装備品が腐るケースは100%存在しないなと確信して投入。

 

思った通りの強カードで、気持ちよく勝利を重ねることが出来た。対戦した友人たちは「クリーチャー1体で1点てしょぼくない?」と言ったりもしていたが...これを"感染"持ちのクリーチャーに装備させて立たせている、ただそれだけのことが脅威であり、彼らはゲーム後に「強いっすね」と認識を改めていた。

 

どれだけ強力なクリーチャーで攻撃しようとも、これを装備した感染持ちでブロック→戦闘ダメージを与えあう前に生け贄にして本体へ1点、とやっているだけでダメージレースは圧倒的に有利に進めることが出来た。たかが1点...されど、それが「毒」だったら?既に毒を5、6個対戦相手が受けているのならば、もはや感染クリーチャーで攻撃しにいく必要はなく。引いてきた彼らを投げる続けるだけで、ゲームはいとも簡単に終わってしまうのだった。

 

スタンダードでは《石鍛冶の神秘家》から持ってくることが出来る除去呪文として、《水蓮のコブラ》や《狡猾な火花魔道士》といったタフネス1の強力なクリーチャーをプチプチ潰す大活躍な1枚だったりしたものだ。


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