幽霊の酋長、カラドール/Karador, Ghost Chieftain

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/07/29

幽霊の酋長、カラドール/Karador, Ghost Chieftain

幽霊の酋長、カラドール/Karador, Ghost Chieftain

幽霊の酋長、カラドール/Karador, Ghost Chieftain

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 幽霊キャラというものは扱いが難しい、のだと思う。まず、死んでいる。故に死亡するということがない。これは...強すぎるキャラクターとなってしまう恐れがある。「幽霊だからなんでもありかよ」と思われるとちょっと勿体ない。死を超越した、しかし肉体は持たない概念的生命体...魅力のある要素は山ほどあるだけに、幽霊キャラというものには期待が高まってしまうのだ。

 

 マジックの世界にも、多くの幽霊が存在するのは今さら言うまでもない。今週は「幽霊ウィーク」。多元宇宙には様々な幽霊の形がある。今日はそんな幽霊の中でも王たる幽霊、《幽霊の酋長、カラドール》を紹介しよう。

 

 人気のアブザンカラー_彼が登場した頃はまだ、ジャンクやロックと言われていた白黒緑の3色の組み合わせ。昔から「柔軟なパワー」とでも形容しようか、とにかく万遍なく何でも出来て攻撃力の高い色の組み合わせの伝説のクリーチャーである。

 

このカラーの伝説のクリーチャーは少なく、5枚のみ。カラドールもその貴重な1枚にして、もしこの色で統率者戦デッキを組むならば有力な候補である1枚だ。

 

 8マナ3/4と数字で見たスペックは問題外。ここから、彼自身の能力・墓地にあるクリーチャー1枚につき1マナ軽くなる能力でどこまで軽くできるかが1つのポイントとなる。3マナ3/4ならば、ものすごく強いというわけではないが良スペックと言って良いだろう。そしてそうして戦場に姿を現わせば、彼が着地する支えとなった墓地に眠れる者達を今度は彼が導く番となる。毎ターン1枚限定で、墓地からクリーチャーカードを唱えても良い。

 

この1枚と言うのが絶妙だ。回数制限がなければ、ありとあらゆるカードで簡単に無限コンボを達成してしまう。確実にアドバンテージは与えるが、壊れではない。良いカードだ。唱えるクリーチャーはなるべくアドバンテージに直結するものが良い。《叫び大口》なんて最高の相方になることだろう。

 

他にもこの3色には戦場に出ることで誘発したり、生け贄に捧げることで起動する能力を有するカードが多数存在する。適当に強いと言われているクリーチャーと墓地を肥やすカードを集めただけのデッキでも十分に戦えることだろう。1ターンに墓地から1枚と言うことで、《ヨーグモスの行動計画》の調整版とも言えるかも。

 

 冒頭で述べた幽霊キャラの設定の話だが、このカードも設定にまつわるエピソードを持っている。『統率者』発表時に公開された15体の新たなる伝説のクリーチャー達の簡単なバックボーンを綴った記事およびセット付属冊子で、彼は「ネシア(ネシアン)」の森に住むケンタウルスだったと書かれていた。

 

ネシアンと言えば、次元テーロスの森ではないか。彼はそこで命を落とし、幽霊の酋長となったそうだが...後にテーロスの世界観が発表された時にその設定が崩れ去る。テーロスに、幽霊は存在しないのだ。というわけで、公式の記事からはネシアンのケンタウルスであるという設定はそっと消されることに。彼が今後どこの次元で再登場するのか、ちょっと楽しみである。ちなみに日本語版の記事では設定がまだ変わっていなかったりする。


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