荒れ野の本質/Essence of the Wild

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/07/09

荒れ野の本質/Essence of the Wild

荒れ野の本質/Essence of the Wild

荒れ野の本質/Essence of the Wild

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今週は「カラフル・ウィーク」をお届けしている当コラム。皆さんがカラフルと聞いてまず思い浮かべるマジックのアーティストって誰だろうか?おそらくもっとも票を集めるのはTerese Nielsenじゃなかろうか。彼女の描くファンタジー世界は、キラキラした何かに満たされているのが特徴だ。

 

全てが色とりどりの光で輝いている、独自のファンタジー世界に心を奪われたファンは数知れず。今回は赤と緑が目にも鮮やかな《荒れ野の本質》をご紹介。このイラストはカードからだけでなく、WotC公式にも壁紙サイズのものが上がっているので是非大きなイラストでも確認して欲しい。

 

おでこにカエデの紅葉をつけているのがなんとも素敵な、クリスマスカラーな森の神様的ルックスであるが...父親のように優しげで、同時に得も言われぬ威圧感を放っている。その性能を見てみよう。

 

《荒れ野の本質》は、暗黒に満ちた中世ヨーロッパ風の世界が舞台の『イニストラード』の神話レア。6マナ6/6と、かのタイタン達と同等のサイズを誇るが、彼らのように戦闘に関する能力は持っていない。

 

その能力は、後続のバックアップ...と言って良いのだろうか、なんとも独自の能力過ぎて従来のジャンルに分別できないというのが正直なところだが...自身が戦場に出てから、後に続くクリーチャーを全て己のコピーにしてしまう、という能力だ。一言、「強烈」。強いとか弱いとかのレベルで論じる前に、めちゃくちゃ強烈。皆自分にしてしまうって、あんたエゴ強すぎるよ荒れ野様。

 

「荒れ野の奥に行き過ぎると、荒れ野がお前をさらっていく。」
このフレイバーテキストからわかる通り、さらって自身の分身に造り替えてしまうのだ。自然の化身的存在あるあるだが、なんと恐ろしい能力か。

 

リミテッドではなかなか強力な1枚。後続のクリーチャーが何であれ全て6/6になるというのは悪くない、むしろ強かったりする。《深夜の出没》みたいなトークンを生み出すカードとの相性は特筆すべきもの。

 

僕は一度《蜘蛛の発生》から6/6を6体並べられてミンチにされた経験があるので、このカードには必要以上の恐怖心を抱いている、ということを除いても、どんなカードでも6/6になるという状況は素晴らしい。

 

構築では...タイミングが悪かった、そんな気がしないでもない。緑のトリプルシンボルということで、信心デッキとの相性は良さそうである。後半不要なマナクリーチャーや《炎樹族の使者》のような軽くて信心を稼ぐカードが6/6という戦力になるのは悪くなさそうで...コピーになった連中もトリプルシンボルを受け継ぐので、《ニクスの神殿、ニクソス》でガツンとマナを増やして、そのマナで《狩猟の神、ナイレア》でパンプしまくって...トランプルもナイレア様から貰えるし、面白い!惜しむらくは『テーロス』の登場と共にスタンダードを去ったこと。

 

さすがにモダン環境でわざわざやるような動きでもないしなぁと。デッキビルダー達が荒れ野の奥に踏み入るのを、今か今かと待ち続けているのかもしれない。


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