樹上生活の猿/Tree Monkey

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/08/29

樹上生活の猿/Tree Monkey

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 小型の猿は本当に愛嬌があって、動物園などで目にすると思わずうちにも一頭欲しいなぁ...なんて思ってしまう。実際に導入には至らないのだが、10年以上前か、エキゾチックアニマルブームの際には実際にこの衝動を行動に移した人が多くいたようだ。ペットショップでもリスザルを初めとした小型のサルの仲間がキーキーと鳴いていたものである。自分達にちょっとだけ似ているところがあったりするから可愛く感じるのだろうか。樹上生活を送る小型種は本当にかわいい。

 

 サル愛を語ってきた「サル・ウィーク」も遂にラストの1枚を紹介する時が来た、その名も、《樹上生活の猿》。これまで紹介してきた中でも限りなくサル、純度100%と言っても良い。初出『ポータル・セカンドエイジ』のイラストはすごいぞ、イラストだけ表示したら誰もマジックのカードのそれとは思うまい。『第9版』の方はテナガザルっぽさを出しつつも、謎の眉毛(触覚?)が生えていて、ファンタジー要素が感じられる。それでもただただサルであることには違いないけどね。

 

 カードとしても、なんだかかわいいもの。1マナ1/1で到達持ち、それだけ。1ターン目に出して適当に1~2回殴って、後はしばらく突っ立った状態で飛行持ちを1回チャンプブロックお役御免、といったところか。アタッカーとしても対空牽制にしても最弱の部類である。同じ1マナで到達持ちを調べたところ、3種類...《ドラゴンを狩る者》を限定的到達と加算すれば4種類。うち2種類がパワー0の防衛持ち、所謂壁で猿より高いタフネスで小型飛行クリーチャーなら受け止め続けることが可能。パワー持ちは先にあげた《ドラゴンを狩る者》と《エズーリの射手》。ドラゴンを止め続けることが出来るハンター、エズーリは飛行持ちをブロックすればパワーが4となり大抵の飛行持ちと相討ちが取れる上にタフネスは2。おサルに勝てる要素はないね。ただ、これらのクリーチャーもおサルというカードが既にデザインされていたからこそ、それらの形を持って生まれることが出来たのだと思う。サルに感謝。

 

 フレイバーには結構激しいことが書かれていたりする。タラスのおっさんらはサルを食うのか...ちゃんと野菜を付け合せている所にこのおっさんのユーモアを感じる。このフレイバーはこのサルたちは役に立たないよって言いたいんだろうけど、そんなことはない。イラストから察するに、このサルの種類はフサオマキザル、あるいはその近縁種だ。ヤンキーのようなヘアスタイルで一躍有名になったこの小型のサルは、なんと介護ザル(介助ザル)として活躍しているのだ。頭の良さと、そして他者に対する優しさがこのサルの特徴。本や新聞のページを捲ったり、ご飯を食べさせてあげたり、電話を受けて耳元で支えてあげたり...種を越えて尽くす優しさにはグッとくるものがある。最近でもツイッターで、子猫に毛づくろいして自分のご飯を与える姿が話題になりましたね。おそらくはチャンプブロックも、主人のために自らの命を投げ出して...うぅ、ますます使いにくいカードとなってしまった。


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