炭化/Carbonize

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/09/18

炭化/Carbonize

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最近のクリーチャーは、以前よりも死亡時に誘発する能力を持ったカードが増えた。墓地にある時に起動する能力を持ったものなんかも、今でこそ1セットに1,2枚あったりするが旧枠時代ではそこまで数が多くなかった。かつて、除去呪文の追放か破壊かという差異は、色やフレイバーの要素が強いものだった。黒は容赦なく殺して墓に埋め、白は命まではとらないが流刑にする、といった具合に。クリーチャー達の進化は時代と共に目覚ましく、冒頭で述べたような死亡すること・墓地にいることに意味を見出すものが増えた。となれば、除去呪文もこれらを死亡させずに処理できるか否か、ゲームに大いに関わってくるものとなった。基本的には、破壊除去よりも追放除去の方が強いのだ。

 

除去について語るならば、破壊でも追放でもない除去があることを忘れてはいけない。いや、基本的には破壊になるか。クリーチャーにダメージを与え、それがそのクリーチャーのタフネス以上に達することで状況起因効果により破壊する。難しく言ったが、マジック用語一言で済ますなら「火力」だ。直接ダメージを与える、赤の得意とする呪文達。これも最終的には破壊するということで追放除去よりも落ちる部分があるが、ダメージの値が定まっている=破壊できる対象が限られるという点で破壊除去よりもワンランク下の扱いとなる。《恐怖》と《火葬》、一概には言えないが多くの場合前者の方が除去としては有用だろう(あくまで、除去として)。

 

最近では火力の質も向上されてきて、白や黒にも負けない除去の色として赤は認知されている。しかし、一昔前は本当にひどかったのだよ...《稲妻》が強すぎるという理由で『第5版』で剥奪されたのはしょうがないにしても、続く『第6版』では《稲妻》の代打で出ていた《火葬》も収録されず。ちょっと待ってくれ!再生に関するややこしいカードを排除するってなら、《恐怖》が野放しなのはどうなんだ!と叫んだ赤単第一主義者達がいたとかいないとか。

 

そこから数年間は、不遇の時代が続いた火力呪文。そんな中『スカージ』にて登場した《炭化》は、現実的なインスタント3点火力にして2つのオマケがついており、当時ちょっと「おっ、使える」と思ったりしたものだ。3マナ3点のインスタントでクリーチャーにもプレイヤーにも撃てる。今でこそ3マナなら4点だろというところだが、本当に不遇な時代だったのだからこれでもマシに見えたのだ。付随しているオマケは、再生封じ。《火葬》!還ってきたのか!まあ、そんなに再生するクリーチャーっていなかったし、この後に出て来る《トロールの苦行者》にはそもそも効かないで割と空気ではあった。しかし、大事なのはもう1つのオマケ。焼かれたクリーチャーがもし死亡するなら、代わりにそれを追放するというもの。これは...良いじゃないか。

 

当時、死亡させてもあまり意味の無いクリーチャー達が活躍していた。《永遠のドラゴン》《腐れ肺の再生術士》《アンデッドの剣闘士》。これらを赤いカードにして追放出来るとは、悪くない。《総帥の召集》なんかでも戻ってこない。優秀だ。ということで、ブロック構築ではそこそこ使われた。

 

まあ...言うてもブロック構築。スタンダードではこれが頑張ったところで、バーンやスライが組めるわけではなかった。まあこの頃の赤は、完全にゴブリンの色だったから。二兎を追わなかった結果、最近は強い火力増えたから良いじゃない。


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