2015/10/2 胞子の教祖、ゲイヴ - Card of the Day -今日の1枚-

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胞子の教祖、ゲイヴ/Ghave, Guru of Spores

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 茸狩りとか行ったこと、ある?僕はないので、ちょっと憧れがあったりする。主にシイタケを取りに行くのだと思うが、原木がいっぱい置いてある光景は楽しそうだ。原木から生えている茸を収穫する手応え、採れたての香りなど、想像するに幸せで。ただ、食べられる茸サイドからすれば、たまったもんじゃない可能性があるのでは...。

 マジックでもそんなサイドストーリーがある。ドラッカスという地域はモンスーンの被害に定期的に合っているようだ。それにより獣は溺れ時に作物は流され、人々は棲み家や自身の命もそうだが、食料という面で打撃を受けるようだ。そこで深い森林に足を踏み入れ、食料となる存在・茸を採集する...のだが、この森には人の形をした茸・自らの意志で動く菌獣達が住んでいる。彼らを装備と魔法により狩り、飢えをしのぐとのことなのだが...これがなかなかにジェノサイド。魔法の力に為す術無く狩られる茸人間達であったが、ある英雄の誕生により戦況は一転する。《胞子の教祖、ゲイヴ》は、か弱き胞子の化身達を指揮・強化し、姿を変え続ける強力な軍団へと造り替えた。火の魔法程度では崩れぬ軍勢の力を持って、彼はこの森を護り抜くと誓った...。

 最初の統率者セット、『統率者』はタルキールの氏族カラーとして現在は親しみがあるが、当時はまだまだ珍しい扱いだった楔3色のデッキ5つからなるものだった。それぞれのデッキに、メインの統率者用伝説のクリーチャーが用意されており、今で言うアブザンカラーのデッキのそれが《胞子の教祖、ゲイヴ》だ。3色5マナで実質5/5、そして実にこのカラーらしい能力を有している。

 初の伝説のファンガスは、0/0だが+1/+1カウンターが5個置かれている状態で戦場に出る。この5/5を活かしてそのまま決着...ということはほぼないだろう。能力を使ってナンボのカードである。クリーチャーの上から+1/+1カウンターを取り除き1/1苗木トークンを生み出す能力と、クリーチャーを1体生け贄に捧げて任意のクリーチャーに+1/+1カウンターを置く能力。ストーリー通り、変幻自在の胞子軍団を展開できるというわけだ。《ペンタバス》がかなり似た能力を持っている。無限にチャンプブロックし続けるブロッカーを生み出せる能力は、戦闘を思いのままにすることだろう。

 このカードのすごいところは、自身に関係ないところで能力を起動することが出来る点。トークンを生む時も自身以外のクリーチャーからカウンターを取り除いて良いし、カウンターも自身でなく好きなところに置いて良い。タルキール・ブロックで登場するアブザン家およびドロモカ氏族のカードとの相性は抜群だ。カウンターとトークンを自在に回して、対戦相手に読めない陣容を築き勝利を目指せ。《倍増の季節》《野生の活力》と組み合わせれば、菌類の力で人間もエルフもマーフォークもドラゴンさえも打倒してしまえることだろう。今週この2種類のカード名をとにかく言っている様な気もしなくもないが、茸とはカウンター/トークンということなのだよ、マジックにおいてはね。

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