棘のショッカー/Barbed Shocker

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/10/13

棘のショッカー/Barbed Shocker

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 エルドラージ、エルドラージ、エルドラージ...『戦乱のゼンディカー』のカードを整理していると、のっぺらぼーなカードばかりを相手にすることになる。どいつもこいつも多脚で...パッと見て何がどうなっているのかわからないカードも多い。多脚なのは生理的嫌悪感をもよおすために取り入れられているデザインなのだろう。元ネタがクトゥルフ神話ということもあるのだろう。タコ的触手を主たるデザインとしているウラモグの血脈は勿論、昆虫型エイリアン的なコジレックの血脈、なんかわからんがうじゃうじゃエムラクール血脈...四足を主とする地球の動物たちとかけ離れたデザインは、初見でも味方ではなく敵だとわかる。

 

 今週は、これらエルドラージ以外でマジックの世界を這いずり回る多脚・多肢の連中を紹介していこう。「手足わさわさウィーク」。カッコ悪いが、これがいっとうわかりやすい。...やっぱりちょっと恥ずかしいかな。

 

 マジックの世界では、無脊椎動物の分類はそれほど細かくない。特に虫と呼ばれる類いのものがそうだ。クモやサソリを除いて「昆虫」という括りに分類されている。この昆虫のクリーチャータイプを持つものの中には、理科の授業で習った昆虫の定義に当てはまらない連中も多数含まれている。これはマジック以前に、日本語と英語の問題である。「insect」は「昆虫」と訳されているが...これが実は間違いと言うか、ちょっと違うんだな。詳細は明日移行にも述べていこう。今日紹介する《棘のショッカー》も、昆虫のタイプを与えられているが脚が6本以上あるため昆虫ではない、虫の類だ。その風貌から、ヒヨケムシに近い仲間ではないだろうか。刺々しく見るからに硬質な体と、岩を砕くパワフルさ、そして白熱した状態となっている尾針の部分。禍々しいクリーチャーである。

 

 過去のカードをリメイクしたものが多数含まれる『時のらせん』。このカードも例外ではなく『テンペスト』の《ショッカー》をリメイクしたものだ。《ショッカー》は2マナと軽いコストで出てきて、対戦相手にダメージを与える度にその手札を捨てさせ同枚数のカードを引かせるという独特な能力を持っていたため、当時の変なカードオタクに人気を博した。が、結局は2マナ1/1。何かでサポートしなければ、何もできないも同然。その弱点を克服させようという方向で進化したのが《棘のショッカー》。4マナと倍のマナコストになってはいるが、サイズも倍の2/2。そして速攻とトランプルという、ダメージを通す確率を大幅に上昇させる能力を得た。これでフルタップで身を曝け出している対戦相手にシュートッ!と叫んで投げ込むことが可能になったわけ(実際に叫ぶのは家での身内対戦のみに留めておこうね)。

 

 奇襲性・確実性は上がったが、しかし4ターン目以降に投げるとその手札入れ替え能力の破壊力が薄まってしまう、という点がなんとも言えない調整となっている。日本人としてはショッカー・デッキを組んでみたくなるね。


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