波使い/Master of Waves

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/10/20

波使い/Master of Waves

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プロツアー『戦乱のゼンディカー』で日本人がTOP8に進出したのかどうか、これを執筆している時点ではわからないが...最近は安定して進出しているので、今回も素晴らしい結果を残してくれていることだろう。

 

振り返れば...プロツアー『テーロス』からで山本さんと三原さんが二人でTOP8に残った辺りから、日本向けの生放送も本格的に行われ、以降コンスタントに日本人が勝つ素晴らしい流れが始まってるんだよなぁ...というわけで、日本人にとって1つの契機であったプロツアー『テーロス』の決勝で猛威を振るった...というか、このカードのためのステージだったな。《波使い》を紹介しよう。

 

4マナ2/1と本人のスペックは高くない...と見せかけて、プロテクション(赤)を持っているので悪くはない。

 

この神話レアのマーフォークは、このスペックにもう1つ、爆発力に満ちた能力を有しており、これでプロツアーというマジックの頂点で結果を残し、そこから1年ほどの長期政権を築き上げたのだった。

 

その能力とは、『テーロス』のメインメカニズムである信心に関するもの。戦場に出た際、自身のコントロールしているパーマネントの持つマナコスト中の青マナシンボルの数だけ、1/0のトークンを戦場に出す。

 

このトークンは《波使い》の更なる能力・エレメンタルを+1/+1する能力で2/1となる。例えば、パーマネントが何も出ていない状況でこれを唱え能力の解決までいくと、2/1が2体。4マナでパワー4換算ならば青いクリーチャーとしては悪くない。これが、既に青いパーマネントが出ていた場合...例えば、《凍結燃焼の奇魔》だったりすると、信心は3つでトークン3体。

 

4マナで8点分の打点。強いわ、これ。ただプロツアーの舞台で証明されるまでは、神などの他の派手なカードの陰に隠れていて、そのカードパワーに気付いているプレイヤーが多かったわけではなかった。

 

これに気付き、《海の神、タッサ》などと共に《雲ヒレの猛禽》《夜帷の死霊》のような相性の良いカードと合わせて「青単信心」のデッキリストを完成させたプロプレイヤー達は勝ち組となった。何せ、決勝は共にこのデッキを調整しあった者同士でのミラーマッチだったのだ。この頃からか、プロツアーで活躍したカードがその週明けに爆発的に値を上げるようになったのは...。

 

そこから「青単信心」は1年近くメタゲームの上位を担っていた。除去をしっかり備えた「黒単信心」に負けることが多かったが、ブン回って4ターン目にトークンを大量にばらまく《波使い》は「青単信心」の地位を支えていた。

 

個人的にはあまり青いデッキは好きではないのだが、この青単のビートダウンは大好きだった。1ターン目から4ターン目まで綺麗に展開するデッキ、最高やね。ポテンシャルは高く、レガシーやモダンのマーフォークでも採用されるスペックではあるので、これからも使用する機会はあるだろう。


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