BIG MAGIC所属プロ 井上徹「グランプリ・千葉2016 参加レポート」

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みなさんこんにちは、井上徹です。
今回はグランプリ・千葉2016の参加レポートをお送りします。



①グランプリへ向けて

今回のグランプリのフォーマットは、経験の浅いレガシー。という事で、まずは情報収集からのスタートです。
これまでレガシーの経験は、大会に数回参加した程度しかなく、去年のレガシーGPである京都の時も参加したのですが、あっけなく初日落ちという結果でした。
今回こそはしっかり練習して挑みたいと思っていたのですが、MOPTQや他に参戦予定の海外GPも控えていることもあり、
レガシーの練習は「直前の一週間」と期間を区切って練習する事に。
経験が浅いフォーマットという事で、準備方法も普段とは違ったものになりました。

まずはレガシーの環境把握という事で、様々なサイトでレガシーデッキの紹介記事を読んで知識を得ていきます。
最低限の知識をつけた上で、今度はレガシー経験のある友人達にデッキ選択のアドバイスを求めることに。
するとほぼ全員から「奇跡コントロール」もしくは「エルドラージ」を使うべきとの答えが返ってきたのです。

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聞くとどちらもデッキパワーはかなり高く、練習時間があるならプレイ難易度の高い「奇跡コントロール」、
そうでないならプレイ難易度が低い・かつ圧倒的なブン回りを備えた「エルドラージ」がオススメとのこと。
この時点でデッキは「奇跡コントロール」と「エルドラージ」の二択に絞られました。
デッキが二択まで絞られたことで、普段だったら早速MOで回してみよう!となるのですが、
今回は先にも述べたように時間の関係上、使用デッキを決定してから実践練習を始めようと決めていました。
よってこの時点で、まずデッキを決定します。

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この二択から選んだデッキは...「奇跡コントロール」です。
普段であれば練習時間とプレイ難易度の関係で「エルドラージ」を選択する所ですが、
今回は一種の挑戦として、限られた時間でプレイ難易度が高いとされる「奇跡コントロール」をどこまで使いこなせるようになるか挑戦することにしました。


デッキが決まれば、次はレシピの選定です。
こちらも時間の関係上、ほぼコピーデッキになるのは間違いないのですが、調べてみると一口に奇跡と言っても、大まかに3パターンの構成がありました。

1:クリーチャー少なめで《天使への願い》がフィニッシャーの標準的な型

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2:《造物の学者、ヴェンセール》《ヴェンディリオン三人衆》を《カラカス》で使いまわすレジェンド型

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3:《僧院の導師》をメインから採用した型

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これらの型を一通りプレイしてみた後、今回は③の「僧院の導師型」を選択しました。
選択理由としては、まず3つの型の中で体感的に最もゲームプランが立て易いこと。
加えて3つの中で勝ちまでの道のりが最も短く、「奇跡コントロール」をプレイする上で気を付けなければならない時間切れの可能性も低くなるだろうといった2点です。
(実際、GP本番でも時間切れは一度もありませんでした)
大まかなレシピがが決まった後はひたすらMOでリーグ戦を行いながら、
合間に解説記事や動画でデッキの立ち回りやサイドプランを勉強しつつ、デッキを微調整していきました。




②使用デッキ紹介

こちらが今回使用したデッキです。

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特徴としては、通常だと《対抗呪文》や《瞬唱の魔道士》が入っているスペースに目くらましを採用しています。
ネット上で「奇跡コントロール」のデッキリストを漁っている時にこのカードを採用しているリストを見つけたのですが、
考えれば考えるほどこのデッキにぴったりのカードだと思えてきました。

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「奇跡コントロール」というデッキがロングゲームを見据えているデッキの為、元々の構築思想に合わないカードではあるのですが、
《僧院の導師》をメインから採用している型では、序盤から積極的に攻める動きも出来るため、《目くらまし》を有効的に使うことが出来ます。
《僧院の導師》や《精神を刻む者、ジェイス》は一度場に出てしまえば圧倒的な制圧力を誇るのですが、それらを通す為のバックアップが通常は《意志の力》もしくは《対抗呪文》しかなく、
《対抗呪文》ではマナの関係上プレイ出来るのはゲーム中盤以降となってしまいます。
ですがマナのかからない《目くらまし》であれば《意志の力》と合わせて序盤から積極的に導師とジェイスを通しに行くことができ、
序盤から攻めるパターンが増えることで「奇跡コントロール」の懸念材料となる時間切れ防止にも繋がる、と良い事尽くしに思えました。


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サイドボードは割と標準的な構成のままとなっています。
ネット上で見られるこのデッキの多くのレシピでは墓地対策が《外科的摘出》2枚の構成が多かったのですが、
2枚のみでは心許ないかな?という事で、追加の墓地対策に《安らかなる眠り》を採用しています。




③グランプリ・ダイジェスト

1回戦BYE
2回戦BYE

3回戦スニークショウ○○
4回戦エルドラージ××
5回戦4色デルバー○××
6回戦グリクシスデルバー○○
7回戦スニークショウ○×○
8回戦4色デルバー○○
9回戦奇跡○××

10回戦感染×○○
11回戦マナレスドレッジ×○×
12回戦BUG続唱×○×
13回戦ANT○○
14回戦4色デルバー××

初日は6-3で何とか抜けたものの、2日目は最終戦を残して6敗でドロップという残念な結果に終わってしまいました。
覚悟はしていましたが、常に選択肢の多いこのデッキを使うには一週間という時間はあまりにも少なく、
勝てそうな場だけど、どうプレイすべきかわからない...といった場面に何度か遭遇していまい、練習不足を実感することに。
「奇跡コントロール」というデッキは、そもそものデッキ自体のパワーが高い上に、練習すればするほど強くなっていくデッキだと感じたので、
一つのデッキを極めたい!という方にオススメします。
僕自身もまだまだ、レガシーでは奇跡を使い続けたいです!

試合の結果としては残念なものになってしまいましたが、
カード単体で見ると《目くらまし》は想定していた以上に活躍してくれてとても好感触でした。
「僧院の導師型」をプレイされる方には、ぜひお試し頂きたい一枚です!

悔しさの残るGPとなりましたが、レガシー自体は新鮮味も含めてとても楽しめました。
今回の経験を生かして、またいつかレガシーにリベンジしたいと思ってます!



以上、GP千葉2016のレポートでした。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!