ぼろ娘/Ragamuffyn

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Card of the Day -今日の1枚- 2016/12/8

ぼろ娘/Ragamuffyn

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フレイバーテキストが強烈な1枚である。

「縫い目を切って、彼女に鍋の中身をひとすすりさせてやる。それから縫い直せば、また混ぜ続けてくれる。」

 

鍋の中身とはなんなのだろうか。何故口は縫われているのか。その鍋の中身を味見させてやることで、こうも従順に働くものなのか...等々、考え出すとキリがない。英名の《Ragamuffyn》は造語のようで、似た単語ではragamuffinというものがある。これはレゲエのジャンルや猫の品種の名前にはなっているが、元の意味はぼろを着た人・少年というものらしい。《ぼろ娘》はパッと見そうぼろいようにも見えないが...まあ口を縫われている時点でお察し。頭にもケーブル刺さりまくってるし。クリーチャータイプもゾンビなので、内側もボロッてそうだ。

 

3マナ2/2、スペックは普通だがゾンビ・クレリックとタイプには恵まれている。ラヴニカのギルドの1つ、ラクドスに所属するものである。『ディセンション』におけるラクドスのテーマは"暴勇"。手札を空にすることで何らかのボーナスを得るカードが多数登場した。それまでのマジックにおける、手札は1枚でも多い方が良いというセオリーに真っ向から中指を立てる姿勢がいかにもラクドスで好いたらしい。暴勇カードの中にはかの《悪魔火》や《冥府の教示者》など派手な効果を持ったものもあるが、こういう目立たないカードがその大半を占めている。手札を消費する・捨てるという思いきったアクションが地味な効果につながるというのもなんだか皮肉ではある。《ぼろ娘》は暴勇状態でのみ使用可能な起動型能力を持つ。土地かクリーチャーを生け贄に捧げて1ドローだ。ゲーム後半、不要な土地を引いてもそれをコストにしてカードを1枚引く、という動きが出来るのは悪くない。これが出た頃のマジックではダメージスタックなるものが存在し、クリーチャーは戦闘でダメージを与えることが保証された状態でそれを生け贄に捧げて何かをすることが出来た。ブロックに参加して相討ち確定のクリーチャーを餌にして1ドロー、なんかが可能だったのだ。そう考えると、地味ながら悪くないカードである。最悪、自身を生け贄に捧げても良いしね。

 

ただ、手札が空であることを是とする暴勇能力に対してカードを引くという効果は、あまり噛み合っているとは言えない。他の暴勇カードとの相性は悪く...ラクドスの連中と並べて使うと、彼女に与えられる仕事のチャンスは少ないかもしれない。そういう意味では、延々鍋を混ぜ続けるというフレイバーの再限度はかなり高いんだけどもね。rk postのイラストなので、サイン会で何か別のキャラクターに描き替えてもらうという楽しみ方は出来そうだ。

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