空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner

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Card of the Day -今日の1枚- 2016/12/20

空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner

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2016年の開幕を飾った『ゲートウォッチの誓い』。数々の名ランドが名を連ねたZendikar Expeditionsも目を惹くものだったが、最も注目すべきはエルドラージ達。それまでエルドラージトはただただ超大型のものばかりがプレイアブルカードだったのだが、このセットでは「唱える・能力を起動するのに無色マナを必要とする」という条件を与えることで、これまでになかった強力な小型・中型のエルドラージを送り出している。ウラモグとコジレックの系譜の差別化を狙ったのもあるだろう。結論として、コジレックの子どもたちは歴代のエルドラージの中でもズバ抜けて強いものだった。特にこのセットのプロツアーはモダンフォーマットで行われたのもあって...まさしくエルドラージ大戦という様相を呈した。《エルドラージの寺院》《ウギンの目》によるブーストはもう一言「鬼」としか言いようがなかった。TOP8に勝ち残ったデッキのうち、6つはエルドラージデッキだったという結果が、如何にヤバい環境だったかを物語っている。

 

このトーナメントで優勝したのは、エルドラージの中でも異端の存在であった「青赤エルドラージ」。このデッキ、パッと見では「ん?」となるカードが多数採用されているのだが...このトーナメントにおいてはその構築が大正解だった。エルドラージ同型戦を制するための欠色エルドラージ達の採用。まさしく発想の勝利だった。今日の1枚《空中生成エルドラージ》も勝負を決定づけるシーンが多く見られた。2ターン目に戦場に出てきて、空から殴りつつ対戦相手の《エルドラージのミミック》なんかを末裔トークンでブロック、あるいは末裔を生け贄に捧げてのターボ《希望を溺れさせるもの》...強かったよなぁ。

 

《空中生成エルドラージ》は『戦乱のゼンディカー』にて登場したウラモグ系列のエルドラージだ。3マナ2/1飛行欠色、戦場に出た際にエルドラージ・末裔トークンを1体生み出す。たった3マナでクリーチャーを2体生み出すことが出来、打点も3点。末裔はマナとして用いることも出来る。同様のカードで《砂草原ののけ者》が『運命再編』でトップクラスのカードパワーを持ったコモンとして扱われていたが、このエルドラージはそれをも上回るスペックの持ち主だ。というわけでドラフトでは勿論、めちゃくちゃ強かった。

 

欠色はあまり意味がない能力に見えがちだが、この環境のドラフトにおいては無色のクリーチャーが戦場に出ることで何かしらのボーナスを得るカードが多数あった。《不快な集合体》のパワーをこれ1枚で2上げることが出来る、といった具合に。青黒欠色嚥下デッキとか、線は細いなりに戦えて楽しかったな。これと《掴み掛る水流》をコモンに持つ青は『戦乱のゼンディカー』×3のドラフトでは紛うことなき最強色だった。

 

おそらく今後も見る機会のあるカードだろう。モダンの「バント・エルドラージ」には2~4枚採用されていることが多く、2ターン目のアクションとして「地味に嫌」なクリーチャーとしての存在感を発揮し続けることだろう。プロツアーで「こいつモダン級っすね」と二人で笑ったのも、今となっては懐かしい。

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