キスキンの大心臓/Kithkin Greatheart

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Card of the Day -今日の1枚- 2017/1/25

キスキンの大心臓/Kithkin Greatheart

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虎の威を借る狐、ジャイアンの後ろからイキるスネ夫、強き者と行動すると自分まで強くなったように人間は感じるものだ。僕もヒョードルやシウバと肩を並べて歩くことがあれば、自分も最強の男になったように感じることだろうなと思う。マジックの世界にも、そんな人間味溢れるクリーチャーがいる(タイプは人間ではないが)。今日の心臓カードは《キスキンの大心臓》、所謂「心臓が強い」クリーチャーだ。

 

この2マナのキスキンは、平常時は2マナ2/1。このスペックはハッキリ言って悪い。《闇の腹心》と同じとか思ってはいけない。あっちは能力に2/1がついてきているから破格なのだ。そもそも白の2マナのクリーチャーは《遍歴の騎士》という2マナ2/2が最低水準に設定されており、そこから見ても苦しい値だ。まあこんだけ言うのだからコイツはただの2/1熊以下というわけではないのはお分かりの通り。このキスキン、巨人が側にいると張り切って+1/+1修正に加えて、先制攻撃まで得てしまうのだ。2マナ3/2先制攻撃、となれば十分に使用に値するビートクリーチャーだ。

 

問題点は...やはり巨人を使わなければならないという点に尽きる。キスキンというクリーチャーは《皺だらけの主》のような、部族をキスキンに揃えて軽量ビートをするデッキを組んでこそな連中。1,2マナで揃ったキスキンの中に、ポンと巨人を放り込む...デッキがちゃんと動かなくなるのは目に見えて明らかだ。というわけで、構築でその姿を見ることは無かった。リミテッドでは、デッキを1種類の部族の身で統一することは簡単ではなく、往々にして2~3部族が同居する形になった。キスキンと巨人は同じ白の代表部族であり、序盤にキスキン後半に巨人というリミテッドならではのゲーム展開にもマッチしているため、この大心臓は白いデッキでその力を発揮することがそこそこあった。自分で使うとそんなにだが、相手に使われると死にかねない、そんなクリーチャーだったなぁと。

 

イラストではエルフに対して勇猛果敢に武器を振りかざし威嚇するキスキンと、彼の背後に立つ巨人に恐れをなして逃げるエルフの姿が描かれている。次元ローウィンに住まう巨人達は、他の種族に比べて圧倒的に長い年月を生きるため、ストレートに言って暇なのだろう。フレイバーテキストによると、こうした巨人がちっちゃいヤツの後を何日かついて歩くことがあるとか。普通は怖くて逃げたくなるものだが、時折こうした巨人を利用して己のアドバンテージとする者がいるようだ。このほんわかした感じは、『ローウィン』ならではのものだったなぁ。


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