妖精の計略/Faerie Trickery

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Card of the Day -今日の1枚- 2017/1/11

妖精の計略/Faerie Trickery

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打ち消し呪文の「計略感」の強さ、あると思います。静かに構えて、時にあるフリ・時にないフリ、騙して誘い込んで狙い撃つ、溢れる軍師感。これを完璧にこなすとカッコイイ、そんな風に年上のプレイヤー達がデュエルスペースで対戦を行っているのを観て憧れ...まではしなかったか。むしろちょっと怖かったな。それはさておき、計略で戦いたいプレイヤーには古典的な青単が向いていることだろう。所謂パーミッションデッキだ。テンペ~ウルザ期、ウルザ~マスクス期あたりは、《変位種》《天才のひらめき》そして《対抗呪文》などのカウンターに恵まれた青単がブイブイ言わせていたものだ。それから「ネザーゴー」「サイカトグ」と青黒の時代を経て...そこから、青の打ち消し呪文は調整されるようになった。『第8版』に《対抗呪文》は入らず、以後のカードは全体的にパワーダウン。青も自分から攻める色へと変わっていった。何せ基本カウンターが《取り消し》だったからなぁ...あの弱体化っぷりには涙を禁じ得なかったわけだが、内心ざまぁみろとも思ってはいた。そんな青が『ローウィン』そして『モーニングタイド』を迎えてパワーアップ、打ち消し関係のカードが《呪文散らしのスプライト》《砕けた野望》そして《謎めいた命令》と、黄金時代とも言えるラインナップだ。これに加えて、コモンでも《取り消し》なんかよりもウン倍も有用なカードが登場していた。《妖精の計略》だ。

 

3マナで「フェアリーでない」呪文を打ち消し、それを追放する。《雲散霧消》の亜種である。墓地に落とさずに対処する、という類のカードはどんな時代でもナイス。墓地再利用カードによって拾われることもなく、対戦相手の墓地の枚数を増やしてスレッショルドや昂揚もさせないということで、この手のカードは常に居場所を確保している。この《妖精の計略》も《その場しのぎの人形》を使うデッキなんかには痛烈に刺さる。良いカード、ではあったのだが...。

 

この環境で主導権を握っていたのは、外ならぬ自身が所属する部族・フェアリーであった。《苦花》から始まるマウントとってのクロックパーミッション、この戦いを制するのに必要なのは、フェアリーと対峙して効果を発揮するものであることは言うまでもなく。このカードも良いデザインではあるものの、使われることはあまりなかったな。フレイバーテキストがフェアリーという生き物の性質を簡潔にまとめている。すぐに寿命が来てしまう、というのは少し切ないな。悠久の時を生きる巨人と、陽炎のように消えていくフェアリーが同居する次元ローウィン。個人的にはお気に入りの次元だったなぁ。


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