Prepare For FNM「2017年2月 第2週」号

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プロツアー『霊気紛争』 in ダブリン

吹き荒れる「マルドゥ機体」の大嵐!

先週末、アイルランドのダブリンにてプロツアー『霊気紛争』が開催されました!

 

1日目は400人を超える参加者がしのぎを削り、「サヒーリ・コンボ」は「コピーキャット」と名を改めてシェアを広げていました。「コピーキャット」は元々模倣犯を意味する単語ですが、《守護フェリダー》が猫であることに目をつけてのセンシティブなネーミングですね。

 

「コピーキャット」「緑黒巻きつき蛇」「マルドゥ機体」

この3つのデッキタイプが比率的に高く、覇権を争うことが予想されていましたが―...

 

結果としては「マルドゥ機体」の1人勝ちにも近い結果を迎えました。

トップ8に6人を送りこんでいます。

「コピーキャット」はシングルエリミネーションを戦うことが出来ませんでした。

 

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構築ラウンド13戦全勝という輝かしい戦績を記録したLucas Esper Berthoudの「マルドゥ機体」です。決勝戦では同じ調整チームのシェアデッキ対決ということで、このリストがいかに強いかが図れます。

今後のスタンダード情勢を占うプロツアーでの優勝ですから、スタンダードの主力デッキとなってゆくのは間違いないでしょう。



ニューカマー・オブ・モダン

何度でも蘇るストームデッキ!

 

また、大規模な大会はありませんでしたが、モダンでも『霊気紛争』をプールに迎えたことでTierに名乗りを上げたデッキタイプが現れました。

 

「純鋼ストーム」と呼ばれるデッキタイプです。

上級建設官、スラム.jpg

元々、《純鋼の聖騎士》から大量の0マナ装備品をプレイしカードを引き増してゆき、《撤収》で装備品を回収、再度プレイを繰り返したあとに《ぶどう弾》のストームでワンショット20点を与える。というカジュアル寄りなデッキでしたが、"追加の純鋼"として《上級建設官、スラム》を得たことで抜群の安定感を得て、2キル3キルを連発しているようです。

 

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「純鋼ストーム」は《致命的な一押し》や《流刑への道》のような軽い単体除去に弱いという側面を持っていますが、逆にいえば干渉されなければ非常に安定してコンボを回せてしまう為、モダン全体のデッキ構成にも影響を与えているようです。

スタンダードもモダンも、それぞれ『霊気紛争』の導入と共に数枚ずつの禁止裁定が下されているフォーマットなので、めまぐるしくメタゲームが動いているようです。



グランプリ・プラハ2017

そうそう、1月28・29日にはGPプラハ2017も開催されていました。

リミテッド・フォーマットにて、強豪Yusuf Kemal Vefaが優勝しました。

 

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Yusuf Kemal Vefaの組んだ緑白は軽中量級のクリーチャーをかなり厚く採用し、《捕食》のような最低限の除去で攻め筋を作るアグレッシブなリストです。

*ここでも《上級建設官、スラム》が登場していますね。3枚オーラがあるのでドロー出来たらラッキーくらいの感覚での採用でしょうか。



2月の予定

そしてこの2月には、このプロツアー『霊気紛争』やSCG Open、MOや各地の小中規模の大会で登場してきたデッキが一同に会するグランプリがいよいよ開催されてゆきます。

 

2月11・12日開催のGPピッツバーグ2017はスタンダード・フォーマットです。

「マルドゥ機体」が再び優勝するのでしょうか。

あるいは、それを研究し対策した新デッキが登場するのでしょうか。

にわかに脚光を浴びている《グレムリン解放》の動向にも注目ですね。

 

2月18・19日に開催されるGPはカナダのバンクーバー、オーストラリアのブリスベンで、ともにモダン・フォーマットです。

「純鋼ストーム」の前評判の高さがやはりキーとなりそうですが、《ギタクシア派の調査》と《ゴルガリの墓トロール》の禁止を受けたことで、これらを採用していたデッキに弱かったコントロールデッキの復権の兆しも見られるようなので、メタゲームブレイクダウンが楽しみです。

 

それではこれらの大会が終わったころに、またお会いしましょう。

お読みいただきありがとうございました。