【BIG MAGIC Open Vol.9】 BIG MAGIC Sundayモダン ROUND7 井川 良彦(東京) vs 小森 裕彰(東京)
タグ：BIG MAGIC Open Vol.9, カバレージ, 読み物text by Seigo Nishikawa
6回戦を終え、無敗の18Pで突っ走るのは6名。この第7回戦も勝利を飾ることができれば、いよいよ決勝トーナメントへの進出も間近となる。それだけに、今一度ここで兜の緒を締めなおし、来る栄光へと足を踏み出したい。
目下、スタンディング1位の小森と2位の井川。乗りに乗っている二人の戦いをお送りしよう。
【BIG MAGIC Open Vol.9】 BIG MAGIC Sundayモダン ROUND7 井川 良彦(東京) vs 小森 裕彰(東京)
Game1
ダイスで12を振り先手を宣言した小森は《神無き祭殿》から《思考囲い》を使用し井川の手札を暴き立てると、そこに有ったのは
《ウルザの鉱山》
《エルドラージの寺院》
《四肢切断》
《全ては塵》
《精神石》
《歩行バリスタ》
《歩行バリスタ》
ここから小回りの利く《精神石》を抜き去り、今後の展開を検討する。
小森 裕彰
井川は《エルドラージの寺院》を置くのみで終了。小森も合わせるように《島》でターンを終了する。すると、井川から強烈な1枚が提示される。
「X=1でキャストします」無かったはずの一枚に思わず頭を抱える小森。何か対処策はないか思考を巡らせる。
しかし、これに対処する時間を考えると、次にいったほうが良いと判断、唇を噛み締め「投了します」と呟いた。
たった一枚のカードが僅か5分でGameの終了を告げた。
井川 1-0 小森
メインボードではどうしようも無い脆弱性も、サイドボード後であれば乗り越えられる。十分な対策と共に、小森は改めて気合をいれる。
Game2
小森は《湿地の干潟》から《湿った墓》を調達し、《思考掃き》でまずは井川のライブラリーを削り、続くターンには《秘密を掘り下げる者》をキャスト。2枚目の《思考掃き》で今度は自身のライブラリーを掘り進める。準備を整えると、3ターン目には《グルマグのアンコウ》を追加戦力として送り込んだ上で《幽霊街》を設置、という華麗な立ち上がり。
この《幽霊街》井川は少し目をむけ、思案に耽る。
井川 良彦
手札にある《四肢切断》で《グルマグのアンコウ》を除外するか、それとも1ターン目に設置していた《探検の地図》を起動するか......最終的には《探検の地図》から《エルドラージの寺院》を調達することを選択した。
エンド、アップキープ、ドロー、メイン、と逐一ステップの進行を確認する井川。小森もその意味は十分に把握している。《幽霊街》を起動するタイミングはないのか探るものの、いずれにしても《エルドラージの寺院》から4マナのエルドラージが呼ばれるであろう未来は変わらない。ステップの進行を許可し、井川に行動を促す。
井川はそれを受けて《難題の予見者》
《死の影》
《汚染された三角州》
《血清の幻視》
《残響する真実》
という手札に逡巡を見せるも、最終的には《死の影》を奪い、これで小森から追加の戦力は失われた。
《秘密を掘り下げる者》は《解呪》を見つけることで《昆虫の逸脱者》へと変身。続けて《血清の幻視》で後続部隊を探しにいく小森。だがそこに、目当てのものを見つけることはできない。
少しでも井川の歩みを止めるべく、井川のアップキープに《ウルザの塔》を破壊する小森。しかしそこから生み出されたマナと井川自身のライフにより唱えられた《四肢切断》により、《グルマグのアンコウ》を失ってしまう。井川は残った《昆虫の逸脱者》を照準に定め、《歩行バリスタ》をX=2でキャスト。小森にプレッシャーをかける。
小森は自身のライフと《昆虫の逸脱者》を計りにかけ、《解呪》を使用することで《歩行バリスタ》の能力起動を強制。いくばくかの時間を得ると《流刑への道》で《難題の予見者》を追放。そこからもたらされた《思考囲い》で、井川の手札から追加の《難題の予見者》も排除と粘りを見せる。
それでも井川に手札にのこっている2体の《作り変えるもの》への対策を講じなければならない。
そう考えていたのだが、ターンを得た井川からは、今再びの《虚空の杯》。見えていなかった一枚がまた小森を攻めたてる。そして《作り変えるもの》。
苦しい小森。5まで磨り減った自身のライフを見つめ、敢えて3色を支払っての《苦い真理》。
「3でいいですか？」井川から確認が飛ぶ
「はい、3で」そういった小森は、更にフェッチランドまで起動し残りライフは１。
だが、どうやっても《虚空の杯》を乗り越えられない小森は敗北を認めるざるを得なかった。
井川 2-0 小森
井川、直接対決を制し、7連勝にて遂にポールポジション奪取。このまま決勝トーナメントへ突き進めるか。