【BMInvi】BIG MAGIC Invitational Round 6 川崎 慧太(大阪) vs 中道 大輔(東京)
タグ:BIG MAGIC Open Vol.9, BMInvi, BMInvi Vol.3, カバレージ, 読み物Text by 森安 元希
「(この席に)帰ってきました」と筆者に笑う中道。
昨日のBIG MAGIC Open スイスラウンド最終戦では同じテーブルで対奥村 祐司戦をフィーチャーしていた。
そのとき、「明日(今日)が本番」と語っていたのが現実となったのだ。
TOP8進出を決めるバブル・マッチに2日続けての挑戦だ。
川崎 慧太は今回では初フィーチャーだが、言わずと知れた強豪プレイヤーだ。
モダンの【ジャンド】には一家言持ち、緑黒は彼の代名詞というよりむしろイメージカラーだ。
そして、BIGsプレイヤー同士の対決となった。
最初期から名を連ねる川崎と、新加入の中道の初対決。
川崎が"先輩"としての意地を見せるのか。
中道が"挨拶"がわりにマッチをもぎとるのか。
―...先攻後攻を決定するダイスの目は"1の1"で「あるかね」と笑う川崎。
中道、応じるように"1の1"。2人の笑い声が響く。
振り直しで中道の先手が決まる。
Game 1
中道のデッキは【ティムール霊気池】。
同じくBIGsの加藤 健介や河浜 貴和らとシェアしている。
試用感は上々のようだ。
川崎は使い慣れている緑黒カラーの【緑黒昂揚】だ。
『アモンケット』でどのようなリストの変化があったのか、気になる者も多そうだ。
―...川崎の後手2ターン目《残忍な剥ぎ取り》を先手の中道が《蓄霊稲妻》でぶつける。
これを川崎は《致命的な一押し》で自殺して中道にエネルギーを貯めさせないところから始まる。
つづいて《つむじ風の巨匠》プレイの中道。
エネルギー残量を調整しつつ、多少川崎のライフを削れるようにトークンを出してゆく。
川崎は《不帰》で《つむじ風の巨匠》を対処。
だが土地が3枚でストップして動きにくそうだ。
中道は逆に土地をかなり引き込んでいる。
川崎が土地3,4枚で止まっていた間に《絶え間ない飢餓、ウラモグ》素出しが見える9枚のセットランドまで伸ばした。
もっと言えば、良いことか悪いことか《絶え間ない飢餓、ウラモグ》既に1枚ハンドに用意されている。
更に《霊気池の驚異》も置いて《絶え間ない飢餓、ウラモグ》プレイに関しては盤石の構えだ。
そして《霊気池の驚異》起動でサックリと《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を引き当てた。
中道 1-0 川崎
Game 2
川崎の先手2ターン目、《心臓露呈》で中道のハンドがあらわになる。
《守られた霊気泥棒》が抜かれ、土地6枚。
そのまま3ターン目、《残忍な剥ぎ取り》を着地させてゆく。
4ターン目《精神背信》では対応して《霊気溶融》が《残忍な剥ぎ取り》を封じ込め、
もう1枚のドローであった《霊気池の驚異》を追放する。
川崎はそのまま攻め手を休まない。
《不屈の追跡者》プレイからセットランドを続け、《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》着地。
更に《不屈の追跡者》2体目を追加するとハンドもダメージソースも十二分だ。
中道が新たな《霊気池の驚異》を引く前に、川崎の《不屈の追跡者》が育ちきった。
中道 1-1 川崎
Game 3
Game 2と同じく川崎の2ターン目《心臓露呈》からだ。
《コジレックの帰還》《不屈の追跡者》《ならず者の精製屋》《つむじ風の巨匠》《奔流の機械巨人》《霊気拠点》
《つむじ風の巨匠》を捨てさせる。
そこから暫くは川崎のコントロールでターンが進行していった。
中道が《ならず者の精製屋》を着地させると、《餌食》でこれを対処。
《不屈の追跡者》着地も、次なる《餌食》でアドバンテージの確保は殆どさせない。
川崎は2回の《豪華の王、ゴンティ》で中道のデッキからリソースを借りる。
1枚目は《霊気との調和》でこれは詰まり気味だったランド事情を解決した。
もう1枚は《奔流の機械巨人》。
1度《豪華の王、ゴンティ》を回収している《過去との取り組み》を墓地から唱えて、川崎の手元にクリーチャーを送り続けるサポートを行う。
その後は《不帰》で《つむじ風の巨匠》を破壊して、《豪華の王、ゴンティ》と《奔流の機械巨人》の行く道をこじ開けてゆく。
しかし中道も《霊気池の驚異》をセットして、逆転の一手を準備していた。
《霊気池の驚異》起動からめくれたのは、エルドラージ。
しかしそれは《絶え間ない飢餓、ウラモグ》ではなく、《老いたる深海鬼》だ。
《絶え間ない飢餓、ウラモグ》ほどのサイズと除去耐性はないが、
現出や間接的なタイム・ワープなど《絶え間ない飢餓、ウラモグ》にさえ出来ないことを担えるエルドラージだ。
《豪華の王、ゴンティ》《残忍な剥ぎ取り》を寝かせて、ダメージレースに入っていく。
川崎は《墓後家蜘蛛、イシュカナ》で《老いたる深海鬼》を止めつつライフを削るプランを画策するが、
《老いたる深海鬼》をコストに《老いたる深海鬼》を現出で唱えた中道が、
途中墓地に送っていた《コジレックの帰還》で親子蜘蛛の一座を洗い流した。
中道の《老いたる深海鬼》が速やかに川崎のライフを削っていく。
5点、5点、5点。
川崎は再逆転の芽を残すように《回帰》のトークンや《風切る泥沼》で耐えしのぐが、
減り続けるリソースでは大きいアクションを取ることは叶わなくなっていた。
中道 2-1 川崎
中道 Win!
決勝トーナメント進出のバブル・マッチ。
今度は中道が勝利した。