皆様、こんにちは。BIGsの加藤です。
先日のプロツアーイクサランは熱戦の末に強豪のセス・マンフィールド選手の優勝という非常にドラマチックな展開となりました。
昼夜逆転しながらも中継に見入った方も多かったのではないでしょうか。
さて、前回のRPTQより早2ヵ月、なんとか諸々の都合をつけてプロツアーに参加してきました。
結果から書くとドラフト1-2、構築2-3トータル3-5の初日落ちと不甲斐ない結果に終わってしまいました。
ですのでこれは勝てなかった記録、所謂敗戦レポートとなります。
なぜ勝てなかったのか、何が足りなかったのか、反面教師として皆様がプロツアーに参加する際に少しでも参考になれば幸いです。
11月2日(木)出発~アルバカーキ到着~前日レジスト
日本からアルバカーキまでは国際線での乗り継ぎを含め半日以上の長旅となります。
出発地点での成田空港ではプロツアー参加者が次々と集まってきました。
途中でアメリカ国内ダラスを経由して、日本から約10,000㎞離れたアルバカーキに到着!
空港周りは砂と荒野が広がり、マジックをするためだけに何やらとんでもないとこまで来てしまったな・・・という印象。
ホテルのチェックインも済ませ、前日レジストのために会場へ。
プレイヤーの期待と熱気を肌で感じることのできるプロツアー会場の空気は来るたびに感動を覚えます。
レジスト(参加受付)を済ませると限定Tシャツや各種サプライ、練習用のパックを貰えるので、早速他のプロツアー参加者と練習ドラフト!
本番前の最後のリアルドラフトとあって練習にも力が入ります。
初日は時差調整のため寝ておらず、移動の疲れもあって構築のデッキをWEBで登録して早々に就寝。
今回使用したデッキは「青白永遠」という恐らくプロツアー会場で使用者が私1人だけ(⁉)のデッキを持ち込んでいます。
なぜその選択に至ったのかは後述します。
11月3日(金)プロツアーイクサラン初日
懸念材料であった時差への対策がうまくいき、朝はすっきりと目覚めることができました。
いざ会場へ。次々とプレイヤーが集まってきており、チームシリーズに参加するプレイヤー達が集合写真を撮っています。
その合間を縫ってチームシリーズ未所属のBIG MAGIC勢3人で記念写真。
そして運命のドラフトラウンドへ・・・
1パック目のレアは《凶兆艦隊の荒廃者》!!単体でも強く、海賊シナジーも期待できる強力なレアで迷わずピック。
そして、1-3で白の強力レア《キンジャーリの陽光翼》が流れてきて「なぜ?」と疑問に思うも即ピックして白黒を目指すことに。
しかしそれ以降黒いカードはポツポツ流れてくるものの白の特に軽いカードが一切流れてこず嫌な予感を感じながらも2パック目に。
2パック目のレアは《勇敢な妨害工作員》。そこまで強力なレアというわけではないものの、他に目ぼしいカードも無く、1パック目終盤に青いカードを取っていたため青黒海賊を視野に入れてピック。
続く2-2で《原野を目覚めさせる者》が流れてきたため、下が緑をやっていないのがほぼ確定。このパックでも他に目ぼしいカードがなかったためレアをピック。今思えばここが大きなターニングポイントでした。
その後はぼんやりと青黒路線を維持しながらも白や緑のカードを摘まみつつフラフラ。結局は青黒だけではカードが足らずに白のカードをタッチする他なくなり、見るも無残な失敗デッキが出来あがりました。正直、載せるのが非常に恥ずかしいレベルなのですが、自身への戒めとして載せます。
これは酷い・・・。
早い段階から緑が比較的空いていることは感じていましたが、練習段階で緑はできるだけやらない方針を定めていたことと、緑黒は負けカラーとの認識が強く踏み込むことができませんでした。結果論ではありますが2-2から緑に切り込んでいれば少なくとももう少しマシなデッキになっていたと思います。これまでのピックに拘泥するあまり、先を見据えたピックをすることができない典型的な失敗ドラフトになってしまいました。
0-3も余裕でありえるデッキに目まいを感じながらも何とか1勝をもぎ取るべくいざ対戦。
R1 赤青海賊 ××
R2 青黒海賊 ××
R3 青緑t赤 〇〇
予想通り0-2したあとにR3だけデッキが謎のブン回り×2をして快勝。R3のひと・・・すまん・・・。
0-3しなかっただけ僥倖とはいえ、2日目に行くには構築で3-2が必須のため厳しい状況なのは変わりません。
下記が今回の構築使用デッキの「青白永遠(エターナル)」です。
※画像をクリックするとMOで使用できるテキストデータをダウンロードできます。
はい、皆さんの今の感想はわかります。「何これ、弱そう・・・」と思いましたね?
しかし使ってみるとティムールに対して有利、赤単相手にも微有利とトップメタに対しての立ち位置はなかなか良いデッキなのです。
機体やハンデスのある黒絡みのデッキがやや厳しいものの、おそらくはそこまで当たらないだろうとの読みです。
相変わらずトップメタを避けたのはただの「情」です。できればセカンドサンを持ち込みたかったのですが、
時間がなく細部が詰め切れなかったこと、仮想敵に対してのアプローチは「青白永遠」も同じであるためデッキ完成度の高いこちらを選択。
R4 機体 ×〇×
・・・っておい!!ダメだってば。機体を切ると機体に当たるのは前回のRPTQを思いだしますが、
善戦するも《キランの真意号》に上からボコボコに殴られてあえなく敗北・・・。
R5 スゥルタイエネルギー 〇××
このマッチアップはメイン有利なのですがサイド後はカウンターとハンデス、エンチャント破壊が入ってくるので、
1アクションが重いこのデッキは非常に厳しい戦いになります。善戦するも《燻蒸》をハンデスされて負け。
この時点で1-4と2日目進出のためにはもう負けられない状況に。
R6 ティムールt黒 〇×〇
なんと相手はチーム「武蔵」の行弘賢選手。(なんでこのラインにいるんだ・・・)と思いながら左右を見回すと同じくチーム「武蔵」の渡辺雄也選手と前々回のプロツアーアモンケット優勝者のJerry Thompson選手が並んでおりゲーム開始前に思わず記念撮影をお願いしてしまいました。
彼らぐらいの巧者でもマジックというゲームで常勝するのは難しいのです。
マッチは仮想敵なのでさすがに有利・・・と思いきや、プレイヤー性能の差からギリギリまで追い込まれ、
《賞罰の天使》か《多面相の侍臣》をトップしない限り、負けの場面で運よくトップデッキして勝利!
ギリギリのラインで望みをつなぎます。
R7 赤単 ×〇〇
仮想敵である赤単にはブン回り以外には間に合うことが多く、落ち着いて盤面を捌くことを意識します。
練習通り、この試合でもライフゲインで粘りながら《賞罰の天使》連打まで持ち込み勝利!次勝つことができれば2日目進出です。
R8 スゥルタイエネルギー 〇××
2日目進出を掛けた運命の対戦相手はBUG(スゥルタイ)の名手Gerald Fabiano選手。
席に座った瞬間に予感はしていたのですが、案の定デッキはスゥルタイエネルギーでした。
R5での対戦時と同様にメイン戦は取るものの、サイド後にハンデスとカウンターで巧みに動きを封じられて敗北。
これにより3-5の初日落ちが確定してしまいました。
わざわざアルバカーキまで来てこの成績は不甲斐ないという思いはありましたが、これもマジック。
またいつかプロツアーに参加できる機会があれば、リベンジしたいと思います。
11月4日(土)プロツアー2日目(に行けなかったのでMOPTQ参加)
当然ですが、参加する以上2日目に進出する前提で諸々の予定を立てるため...初日落ちすると一気にヒマになってしまいます。
しかし、多少なりとも自信のあった構築が2-3というのが自分でも納得しておらず、モヤモヤとした気分を抱えていたところ、
MOで構築PTQがあるとの話を聞いて滞在しているホテルからの参加を決意。プロツアーと75枚一緒のデッキでチャレンジです。
R1 BG 〇〇
R2 機体 ×〇×(優勝者)
R3 ティムール 〇〇
R4 白単吸血鬼 〇×〇
R5 赤単 〇〇
R6 ティムール 〇〇
R7 ティムール 〇××
R8 BUG 〇×〇
R9 赤単 ×〇〇
最終戦績7-2で、TOP8プレイオフ進出の目もありましたが、オポ差で10位でした。うーん、残念・・・。
ですが感触としては悪くはなかったので、今後のメタ次第でもありますがまだ戦えそうです。
皆さんもちょっと変わったデッキが使いたくなったときは是非一度試してみてくださいね。
本稿のマジック的要素はここまでとなります。
おまけ(アルバカーキ観光編、帰国の途についた私を待ち受けていたトンデモ体験)
11月5日(日)プロツアーサンデー(には当然残れているわけもないのでアルバカーキ観光)
3日目は会場で支給されるパックを使用してドラフトに興じるのが参加者の恒例となっていますが、
せっかく遥々アルバカーキまで来たのだから何か観光して帰りたい!との思いから近場のSandia Peakに向かいます。
※一見関わってはいけない人に見えますが、リュウジです。今回はリュウジも一緒に観光へ向かいます。
車で移動する最中も、砂と岩山が織りなす雄大な景色に圧倒されます。この景色を見れただけでも来てよかった!
Sandia Peakに到着し大型のロープウェイに乗って頂上へ向かいます。
そこで我々を待っていたのは絶景のパノラマ、そして強風(笑)
ビクビクしながらも記念撮影をして無事下山。素晴らしい体験をすることができました。
11月6日(月)帰国のための移動日(そして・・・)
復路はアルバカーキからデンバーを経由して成田までの移動予定でしたが、
アルバカーキ発の便が遅れたことでこの乗り継ぎ便に間に合わず、下記ルートに変更を余儀なくされます。
デンバーからニュージャージー州ニューアークに(深夜到着につき航空会社手配のホテルで一泊)、
そしてニューアークより成田空港への直行便で帰国。
都市名だけだとピンと来ないと思いますので、下記が移動ルートです。え、マジで?嘘でしょ?
この事実に気付いた時の我々の落ち込み様は、それはそれは酷いものでした・・・。
結果的になんとアメリカ横断することとなり、帰国が丸々1日遅れることに・・・。
海外旅行にトラブルはつきものとはいえ、これには参りました。
結果は出せず、様々なトラブルにも遭いましたがそれでも本当に楽しいプロツアーでした。
また、この舞台に戻ってこれるように引き続き取り組んでいきます。
とりあえずは今週末に迫ったRPTQイクサランの相克です。
前人未踏?のRPTQ3連続突破を目指して頑張りたいと思います。
フォーマットは・・・え、モダン・・・・?
どうしよう・・・。勝ったことないけど・・・。
To be continued...?