【GP名古屋2018】スタッフインタビュー:水口 清志~ステージイベントの裏側~

タグ:, , ,

by Yohei Tomizawa


 2012年以降、グランプリはウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の手を離れ外部主催となり、運営に携わる企業はグランプリ本戦だけではなくサイドイベントやステージイベントを自由に企画・実施することが可能となっている。来場する人に少しでも喜んで欲しい、ラウンド間の時間さえ楽しんで欲しいと、様々なサービスを提供しています。今日のグランプリは多くの方々の協力の元できあがった、創意工夫の結晶なのです。

 『グランプリ・名古屋2018』の主幹であるBIG MAGICはこの一大イベントを盛り上げようと社内外問わず多くのスタッフを集めています。特に目玉の一つであるステージイベントは常に新しい演目を取り入れ、観客を離しません。

 今回はステージイベントを裏で支える縁の下の力持ち、外部スタッフである水口さんのお仕事についてお伺いしました。


正面.jpg



水口 清志って誰やねん!?

―本日はよろしくお願いします。最初に水口さんについて教えていただけますか。

 「よろしくお願いします。自分は小学校高学年位、ちょうどウルザブロック~マスクスブロックあたりからマジックを始めましたが、高校時代に一度止めてます。元々友人同士で一緒に始めた趣味だったので、高校が離れ離れになるとやる意味も霧散してしまったので。高校卒業後、通学中に乗り換える駅が難波だったんですよ。何かに導かれるようにふらっと立ち寄った先にカードショップがあり、マジックへと復帰を果たしました。」

 「その頃はまだエクステンデット(現モダンフォーマットの前身)があり、ショックランドが使用できたんですよ。なのでボロスデッキのパーツを集めて大会へ参加しようと思っていたら、そのタイミングで運悪くローテーション落ちの憂き目にあいまして。ある程度パーツも集めていたので無駄になるのはもったいないなと感じ、それならばいっそのことレガシーを始めることを決意しました。すぐに《Plateau》を買い、そこからはレガシー一本でマジックやっています。もう気がついたらマジックに明け暮れる日々を送ってました。」

―何か運命的な再会ですね。その後は大会へ積極的に参加するようになり、グランプリを手伝うようになられたんですか。

 「いや、それが全く違うんです。僕がマジックを再開した10年前は関西方面のレガシー大会はBCL(※)位しかなかったんですよ。プレイヤー自体は結構いたんですが、大会を開催してくれる方がいなくて。なのでレガシー民たちは大会へ飢えていたんです。」
※BIG MAGIC主催のレガシー大会。BIG CUP LEGACYの略称。

 「そこで立ち上がったのが三星さんなんです。彼が発起人となり忘れもしない2011年12月、レガシー大会KMCがスタートしました。それまでもBIG MAGICで一緒に遊ぶ仲ではあり、自分も最初は大会を楽しむ一人のプレイヤーとして参加していました。ただKMCが数を重ねる内に運営をサポートして大会をもっと盛り上げたいという気持ちが芽生え、今ではプレイヤーながら設営等を手伝うちょうどスタッフとの中間点のような立ち位置にいます。」
※三星さん...関西有数のレガシー大会『KMC』主催者 三星 祐樹氏

―KMCの黎明期を知るプレイヤーから徐々に運営のサポートへと移行していったわけですね。

 「そうです。そして2012年に開催されたグランプリ・名古屋でBIG MAGICが初めて主催を務めることになり、その際にお世話になっていた方からお声がけをいただきましてグランプリへ携わることになりました。KMCをサポートするようになった経緯もあり、裏方の仕事に興味がでてきたのと学んだことをKMCへ活かせるのではとの思いからです。」


ステージイベントの裏側

―ではグランプリではどんなお仕事をされているのか1日の流れも含め具体的に教えていただけますか。

 「グランプリではステージイベントの担当になっています。ステージイベントといっても演者ではなく、設営から撤収までスムーズに進行できるようにその補助をする立場です。」

 「グランプリの度に必ず新しい演目を採用するのがBIG MAGIC流。そのため演目が決定した段階でグランプリ前にBIG MAGICのスタッフと一度確認を行います。そこで演目の趣旨と自分の動きを確認します。」

お仕事中.jpg

 「会場へは前日入りし、当日は午前中から演者を交え最終確認となります。終わり次第ステージの設営と移り、13時の開始に合わせて進行補助となります。例えば"リアル・モミール・ベーシック 2018アップデート版"ではマナコストに準じたクリーチャーを選択し、モニターに写した後プレイヤーへと渡します。前回から採用され目玉イベントとなった"BM名物回転スペルスリンガー"では時間ごとにプレイヤー席が変わるため、タイムキーパーの役目を担いました。」

―演目によって役割も変わってくるんですね。金曜日はどの演目まで担当されたんですか。

 「最終イベントである"マジックパネルチャレンジ"まで全ステージイベントを担当しました。その後イベントで使用した土地等を分けたりと小道具の整理があり、次の日の準備・流れの確認へと移行します。また演者を交えて観覧者の反応や動きについて反省会までを実施し、この日は終わりとなります。この反省は次の日のステージイベントだけでなく、次のグランプリで同演目が実施する際にも活きてきますので。」


何故外部スタッフを

―なるほど、閉場時間近くまでお仕事なんですね。プライベートな質問になりますが、お仕事の後はどんな方々と食事に行かれるんですか。

話し中.jpg

 「食事は主にステージイベントの裏方スタッフたちで行くんですが、それが最高に楽しいんですよね。反省会も済ませているので、純粋に楽しむことができます。この瞬間が最高に心地よくて、一日の疲れも吹き飛びますね。」

―楽しい時間ということは理解できますが、グランプリ前後は通常の仕事ですよね。外部スタッフである立場上、2週間休みなしで働くのは大変ではないですか。何がそこまで水口さんをグランプリへと駆り立てるんですか。

 「裏方の中でもステージイベントに関わる方はみんなBIG MAGICが開催していたBCLの常連なんですね。大会という側面だけでなく、大学のサークルに近い関係なんです。夜通しマジックをやったり、飲んだりと楽しい時間を共有しました。」

 「よくいうじゃないですか、グランプリは同窓会だって。プレイヤーにしろジャッジにしろ、年を重ねることで私生活にも変化が訪れ、友人とも疎遠になってしまう。裏方である僕にとってグランプリは仕事である以上に、かつて一緒にマジックを楽しんだ仲間たちとの同窓会なんです。時間を共有したプレイヤーたちが裏方となって集うのがBIG MAGIC主幹のグランプリの隠された姿です。だからこそ外部スタッフでありながら溶け込める、ファミリーのような雰囲気があるんです。今自分が大切に思うKMCという大会と過去に大切だった人たちとの縁、この両輪が僕をグランプリへと誘い、裏方として仕事をこなす最大の理由です。」


―素晴らしい話をありがとうございました。

グランプリ・名古屋2018 特設ページに戻る