0.はじめに
はじめまして、DJ IZMAと申します。
プロでもBIGsでもありませんが、縁あってBIG MAGICさんでレガシーフォーマットの「赤単エルドラージ」についてのコラムを執筆させていただけることになりました。
長くなったため、「構築編」、「調整編」、「実戦編」の3部構成にしております。
それぞれの大まかな内容は以下の通りです。
構築編:デッキ紹介から各種データの解説(この記事)
拙い文章ですが最後までお付き合い頂ければ幸いです。
目次
1.自己紹介
2.赤単エルドラージとは
3.採用カード
4.戦績データ
5.メタデッキとの相性
6.おわりに
1.自己紹介
「いやお前だれやねん!」とツッコミいれてる方が大半だと思われますので、一応簡単な自己紹介をしておきます。
自己紹介といっても、目立って実績はなく、運良くプロツアーに参加したことが一回ある程度の平凡なプレイヤーです。
ここ10年くらいはレガシーを中心にプレイしています。オリジナルデッキを構築するのが好きで、BIG MAGICさんでも一度デッキテクで取り上げて頂いたことも。
日本レガシー選手権2015 優勝者デッキリスト&デッキテク:「泉 優のURg Delver」
2年ほど前に「赤単エルドラージ」というレガシーのデッキを構築したのですが、大会やMOにて好成績を収められたことで反響があって、様々な媒体の記事で取り上げて頂きました。
そんな中で、デッキ考察でも書こうか検討していたところに、BIG MAGICさんからお声がかかり、寄稿させて頂いた次第です。
それでは早速デッキ紹介へ移ります。
2.赤単エルドラージとは
【デッキの構成】
赤単エルドラージは、エルドラージストンピィと赤単プリズンの要素をハイブリッドしたデッキです。
エルドラージストンピィからは強力なエルドラージ達を採用するともに、赤単プリズンからは赤いユーティリティスペルを採用した、いいとこ取りな構成になっています。
最新のデッキリストがこちら
また、デッキの分類としてはエルドラージストンピィや赤単プリズン同様に、所謂「ストンピィ」デッキに該当します。
(ストンピィデッキとは、《古えの墳墓》などの2マナ出せる土地を使って、マナコストの重いカードを早いターンに叩きつけるとともに、《虚空の杯》で相手の行動を阻害していくデッキのことです)
【デッキの動き】
赤単エルドラージのデッキの動きを大まかに分類すると、以下の3つになります。
① ビートダウン
② 置物での妨害
③ 火力による除去
①はデッキの基本ですね。真っ当にクリーチャーを展開して、殴って勝つことを主眼においています。フェアデッキの鑑と言えます。
②は、先述した《虚空の杯》に加え、《血染めの太陽》によって特殊土地の能力を失わせて、相手の行動を阻害していきます。①の露払いとして、先行して唱えられるケースが多いです。
③は、デッキに採用されている様々な種類の火力呪文によって、対戦相手のクリーチャーやプレインズウォーカーを焼き払うことにより、盤面を優位に展開していきます。サブプランとして、対戦相手本体に火力を集めることもあります。
対戦相手によって、これら①②③の優先順位が変わってくるため、臨機応変に対応していくことが重要です。
【参考動画】
百聞は一見に如かず、MOのレガシーリーグのリプレイ動画をyoutubeにて配信していますので、お時間ある時にこちらも併せてご覧下さい。
⇒【MTGO Legacy League】赤単エルドラージ/Mono-Red Eldrazi【DJIZMA】①
⇒【MTGO Legacy League】赤単エルドラージ/Mono-Red Eldrazi 【DJIZMA】②
5ラウンドですが、それぞれ20分程度なので、サクっと視聴できるかと思われます。
3.採用カード
この項では採用実績があるカードについて、「固定枠」と「変動枠」と「サイドカード」に分けて解説をしていきます。
実際に赤単エルドラージを組んでみるに際して、その時その場所でのメタゲームに即してリストを微修正して使用されることと思います。その場合は、出来れば固定パーツはそのまま変えずに、変動パーツの枚数調整にて対応されることをオススメします。
【固定枠】
《難題の予見者/Thought-Knot Seer》4枚
《現実を砕くもの/Reality Smasher》4枚
エルドラージストンピィからは、この中型エルドラージ二大看板を最大の強みとして取り入れました。カードパワーお化けが跋扈しているレガシー環境ですが、この2種も周りに引けを取らないカードパワーを有しており、この2種を採用するためだけにデッキを組む価値があると思っています。
赤単プリズンから考えれば、《難題の予見者》と《現実を砕くもの》をメインから採用するために、デッキの代名詞でもある《血染めの月》と《罠の橋》を切ったとも言えます。どちらがいいかはメタゲーム次第ではありますが、選択肢としてはアリだと思っています。
《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》 4枚
今度は赤単プリズンから採用。単体での打点の高さが魅力です。複数回マリガンした後でも、2マナ土地、《猿人の指導霊》、《ゴブリンの熟練扇動者》さえいればキープ出来てしまうのがありがたい。
《疫病を仕組むもの》の影響で若干制圧力は落ちましたが、それでも複数枚重ねて強いことを考慮して、4枚採用です。
使用する際は、1⇒6⇒8のラブル算は覚えておくと打点計算の際に便利です。
《虚空の杯/Chalice of the Void》 4枚
イージーウィン製造機。
《渦まく知識》などの青のドロースペルはもちろん、それら以外でも《剣を鍬に》、《思考囲い》、《輪作》など封じたい1マナの呪文は多々あるので、ストンピィデッキ同型以外では強力なカードといえます。よほどストンピィデッキが溢れかえらない限りは黙って4枚積みましょう。
《血染めの太陽/Blood Sun》 4枚
デッキのプリズン要素。なるべく早いターンで叩きつけたいため、こちらも当然に4枚です。
赤単プリズンの《血染めの太陽》は5枚目以降の《血染めの月》であることが多いのですが、赤単エルドラージではデッキの性質上《血染めの太陽》でなければいけません。
ちなみに、赤単エルドラージは公式サイトのコラムにて命名されたことから「ブラッドエルドラージ」とも呼ばれており、その「ブラッド」は、《血染めの太陽》から採られたものです。
《罰する火/Punishing Fire》 4枚
《燃え柳の木立ち》とのコンボで《罰する火》を使い回すことができます。環境に蔓延る接死持ちのクリーチャーや低マナ粋PWを駆逐出来る優れもので、この組み合わせは赤単プリズンやエルドラージストンピィにはない、赤単エルドラージ独自の強みと言えるでしょう。
回収して使い回すカードという性質上3枚でも十分に思えますが、実際1枚減らしたら引けなくて負けるゲームが多発したため、4枚固定枠です。最近では《否定の力》も環境に存在しているため油断できません。
《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》 4枚
《金属モックス/Chrome Mox》 2枚
後半最低限の働きをする《猿人の指導霊》は4枚固定。《金属モックス》は複数引きたくないため2枚固定。今後ルーターするカードが増えれば3枚に増やす可能性もあります。
《古えの墳墓/Ancient Tomb》4枚
《裏切り者の都/City of Traitors》4枚
《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》4枚
《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》4枚
《山/Mountain》《冠雪の山/Snow-Covered Mountain》計6枚
《血染めの太陽》の強みを最大限活かすため《裏切り者の都》は4。《山》は《予報》対策に《冠雪の山》と散らすことが多いです。氷雪4Cコンに擬態する意味で《冠雪の山》を多めにしています。
また、《荒地》や《灰のやせ地》を採用しないのは、単純に赤マナが出ないリスクを極力下げるためです。
【変動枠】
《ゴブリンのクレーター掘り/Goblin Cratermaker》
エルドラージ同型やSnTなど効くマッチは多いが、ただの2/2で終わるマッチも多いです。《削剥》とどちらが効果的かはメタをよく見て判断しましょう。
《エインジーの荒廃者》を採用するなら、先置き出来る点で相性がいいです。
基本的には5枚目以降の《ゴブリンの熟練扇動者》という扱いです。+1/+1カウンターとシナジーがある構築だったり、《疫病を仕組むもの》が多い環境なら《ゴブリンの熟練扇動者》より優先してもいいですが、打点で劣るのはやはりネックです。
マナフラッドの受けとしては100点満点のカード。《大いなる創造者、カーン》のせいで若干評価は落としたものの、使い勝手がいいためメタゲーム次第で採用する余地はまだまだあります。採用する場合は《金属モックス》の刻印用色マナカウントに注意!
《エルドラージの寸借者/Eldrazi Obligator》
赤単エルドラージの独自の強みその2
火力では対処出来ない大型クリーチャー対策として優秀で、奇襲性が非常に高くダメージレースを簡単にひっくり返せるのが特徴です。
エルドラージ特有のキャスト誘発のため、本体を打ち消されても能力は打ち消されにくいため、《意志の力》があろうが安心して奪い取ることができます。
《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》
なんと言ってもシングルシンボルが魅力。もちろん書いてあることも強く、破壊不能と起動型能力のおかげで守りながら攻めることが出来ます。
ロンドンマリガンで相対的に使いやすくなってる点も評価出来ます。vsビートダウン性能が高いため、アグロデッキが多い環境ではメインに置いておきたい1枚。
《戦慄衆の勇者、ネヘブ/Neheb, Dreadhorde Champion》
モダンはおろかスタンダードでさえも採用実績がないカードですが、能力は驚くほどデッキと噛み合っており大活躍しています。《罰する火》や余った《金属モックス》を捨ててるだけで勝つことも。
誘発型能力ですが、ルーターだけでなく何故かマナも出るので、マナフラ時だけでなくマナスク時も有用なのがポイント高いです。
地味にプレインズウォーカーを殴っても誘発するので、《覆いを割く者、ナーセット》がいても、殴って倒した後安心して引けます。
ダブルシンボルなのだけが難点。
重いですが、それに見合った能力を有してます。《実物提示教育》や《暗黒の深部》を使用するデッキに対して、(間に合えば)切り札になりえます。
ドローソースにも除去にもなりえるので、大体のデッキに対して活躍をしますが、やはり単純に重いため間に合わないことも多く、その時の環境の速度によって評価が変わるカードです。
除去を《罰する火》に頼っているため、3点が非常に頼もしいです。特に《戦慄衆の秘儀術師》が登場してからは、評価が急上昇しています。
もちろん、インスタントのアーティファクト破壊という点も重要で、後述する《焦熱の合流点》にはない強みがあります。
裏技でもないですが、《猿人の指導霊》2枚から《マイコシンスの格子》と《大いなる創造者、カーン》のロックを突破できる点は覚えておいて損はないでしょう。
自由枠ですが、固定枠にもっとも近いカードという立ち位置です。4マナダブルシンボルだけあって、強力な効果を持っており、かつ、モードを選べるため汎用性が高いです。
アーティファクトを割れるカードを少なくとも3枚はメインに入れておきたいため、《ゴブリンのクレーター掘り》《削剥》《焦熱の合流点》の3枚をメタを考慮して採用していくことになります。
《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
単純なカードパワーの高さは言うまでもありません。赤マナが不足しがちなこのデッキにおいては、+で赤ダブルを生み出せる能力も有効に活用出来ます。特に、《罰する火》《削剥》《踏みつけ》の軽量火力は、着地直後の赤2マナから唱えられる点と、-能力と組み合わせて大型生物を除去できること点から、非常に相性がいいです。
《混沌の船長、アングラス/Angrath, Captain of Chaos》
《戦慄衆の勇者、ネヘブ》と同じく『灯争大戦』で獲得した戦力。マナコストも被ってるので、最後の一枠を争ってます。(通称ミノタウロス枠)
能力はこちらのクリーチャー全体に威迫をつけるもので、そもそも威迫自体がレガシーではレア能力なのもあって、ほぼ間違いなくケアされないため、攻めている時は無類の強さを発揮します。
動員2回もせずに終わることもありますが、《真の名の宿敵》だろうが《グリセルブランド》だろうが無視して殴れるのは他にはない持ち味です。
『モダンホライゾン』にて獲得した戦力。3マナダブルシンボルがとにかくツラいため、運用する場合は《金属モックス》の3枚目が必要になります。
《戦慄衆の勇者、ネヘブ》と違って戦場に出た時にルーターするため、速効性と確実性があります。ただ《覆いを割く者、ナーセット》がいた時は裏目です。
5マナでトークンを出す方の能力は基本的にインクの染みになりがちですが、ないよりはマシと思いましょう。
『統率者2019年版』から獲得した問題児。予想以上にクセがあるデメリットのせいで、運用にだいぶ苦労しました。
マリガンした後でも一回殴れば失ったアドバンテージを取り返せるのは本当に強いんですが、チャンプアタックになってしまう状況も多く、複数並べてもあまり意味がないため、採用するなら枚数は2枚以下に抑えるのがちょうどいい感じです。
『エルドレインの王権』で獲得した戦力。ボンクラ巨人という不名誉なあだ名の割に、性能は恐ろしいほど高いです。
特筆すべきは、「出来事」の方の《踏みつけ》で、コンバットを絡めることで《真の名の宿敵》を撃破できます。本体の巨人も3/4/3という優秀なアタッカーにも関わらず、何故かメリット能力までついているため、非常に使い勝手がいいカードです。
【サイドカード】
主にストームに対するサイドボード。エルドラージストンピィでは《アメジストのとげ》がよく採用されていますが、エルフやアルーレンのようなクリーチャーコンボに対しても強いことと、《血染めの太陽》との相性がいいことから《三なる宝球》を優先しています。
《実物提示教育》系デッキや《暗黒の深部》系デッキだけでなく、エルドラージ同型対決でも活躍。3回しか使えませんが、3回ターンあれば殴り勝てます。
寝かせた後であれば《エルドラージの寸借者》で奪うことも出来るため、ただ無効化するカードよりも有効にはたらくケースもあります。
基本は《暗黒の深部》対策ですが、《甦る死滅都市、ホガーク》や《グルマグのアンコウ》といった探査クリーチャーにも有効です。単純に汎用性が高いため、メタゲーム次第ではメインデッキに採用することもありえます。
一方的な全体除去になりえるカードです。《敏捷なマングース》や《呪詛呑み》といった除去耐性のあるクリーチャー対策として採用します。
前述の《砕骨の巨人》の出来事と組み合わせれば、プロテクションも突破できます。
エンチャントに対処できる数少ない手段です。タイムラグがあるのが弱点で、カウンターを貯めている間に《漸増爆弾》を破壊されてしまうこともしばしば。
0起動であればタイムラグは発生しないため、《巣穴からの総出》対策としても有効です。
《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
起動型能力を封じるカードで、それぞれ一長一短あります。《魔術遠眼鏡》は土地の能力を封じられるため、《血染めの太陽》を引けていない時でも特殊土地を対策出来ます。一方、《ファイレクシアの破棄者》はマナ能力であっても封じられるため、各種マナファクトや《食物連鎖》に対して有効です。
《虚空の力線/Leyline of the Void》
《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》
墓地対策の定番2種です。環境に黒赤リアニメイトが一定数存在する以上、相手の先手1ターン目に機能しない墓地対策は論外で、《別館の大長》を考慮すると唱えるタイプの墓地対策も採りたくはないため、消去法でこの二択になります。
ことリアニメイトだけ見れば、《虚空の力線》だとハンデスからのこちらのクリーチャーを釣るルートを回避出来ないのと、相手の《恭しき沈黙》の裏を欠けるため、《フェアリーの忌み者》が一歩リードです。
しかし、ドレッジ、ホガーク、アグロローム、土地単などのリアニメイト以外の墓地利用デッキにも広く有効なのは《虚空の力線》のため、どちらを採用するかはメタ次第になります。
憎き《基本に帰れ》を割ることができ、苦手な《実物提示教育》をカウンターできる優れものです。サイド後に《紅蓮破》を投入する場合は、《虚空の杯》はXの値をよく考えて唱える必要があります。
《赤霊破》と散らして採用することもありますが、《紅蓮破》は対象が青くなくても唱えられるため、《熱烈の神ハゾレト》を走らせるために手札を消費したい時や、《幻影の像》でこちらの《現実を砕くもの》などをコピーされた時などに有効です。
昨今の《暗黒の深部》の流行や、苦手な《実物提示教育》をケアするために採用しています。《血染めの太陽》で能力を失うためアンチシナジーに見えますが、《暗黒の深部》相手の場合、《カラカス》を起動するのは《血染めの太陽》が破壊された後のため問題ありませんし、《実物提示教育》相手の場合は、《血染めの太陽》はそもそも効かないのでサイドアウトします。
探査があるとはいえ、赤マナ一つで打つことは困難です。3マナ4マナで唱える運用になります。
メインのターゲットは《タルモゴイフ》です。《タルモゴイフ》のサイズが成長している要因は、大抵こちらの墓地に《虚空の杯》や《血染めの太陽》が落ちているせいなので、探査で墓地を掃除出来れば、後続の《タルモゴイフ》のサイズも抑えられます。上手くいけば戦闘に絡めてアドバンテージを得ることも可能です。
4.戦績データ
簡単なデッキ紹介をしましたが、「じゃあ、実際にどの程度勝てているのか?」といった疑問が当然出てくると思います。
と、いうわけで、MOで1000マッチこなした結果がこちら。
1000戦607勝393敗 勝率60.7%
・競技リーグ 5-0 20回
・レガシーPTQ 8-0 SE1没
100戦した段階では67%でしたが、徐々に収束していき、最終的に60.7%に。
数字だけ見てもちょっと分かりづらいかと思われますので、勝率の目安として下記表をご覧下さい。
直近のレガシーGPでの各デッキの勝率一覧
母数も条件も違うため簡単な比較は出来ませんが、勝率60.7%はざっくりと「それなりに勝ててるやん」と思っていただければ幸いです。
もちろん、短い期間だけ抽出すれば、もっと見栄えのよい成績になりますし、デジタルではなくテーブルトップの平日大会を中心にデータを取れば、勝率も上がるでしょう。
しかし、"8か月以上という長い期間" + "MO競技リーグ" という条件で考えた際には、よっぽどプレイヤーが強くない限りは、勝率70%以上を維持することは困難です。
したがって、上記の理由から勝率60%を超えるかどうかが、「勝てるデッキ」のとしての一つのラインであると考えています。
5.メタデッキとの相性
次は「どんなデッキに勝てるのか」といった疑問にお答えすべく、1000マッチした中で、ある程度の回数マッチングしたデッキを抽出して、相性がいい順に羅列していきます。
(それぞれのデッキに対するゲームプランとサイドボーディングについては実戦編で解説していきます)
勝率80%以上
バーン、4C《レンと六番》コントロール、ANT
勝率70%以上80%未満
エルフ、グリクシスコントロール、URデルバー、赤単プリズン、4Cローム、奇跡
勝率60%以上70%未満
土地単、リアニメイト、デス&タックス、エルドラージポスト
勝率50%以上60%未満
BGデプス、エルドラージストンピィ、グリクシスデルバー、ペインター、ドレッジ
勝率40%以上50%未満
RUGデルバー、WU石鍛冶、マーベリック
勝率40%未満
スニークショウ
基本的には《虚空の杯》が効果的なデッキや、低速のコントロールには滅法強いです。
逆に《虚空の杯》が効きづらいコンボデッキや、《タルモゴイフ》や《聖遺の騎士》等のサイズでこちらを上回るクリーチャーを展開してくるデッキを苦手としています。
また、勝率10%ごとに全対戦デッキを区分けして円グラフを作ると、以下のようになります。
(円グラフ内の左の数字が対戦回数、右が%)
・勝率70%以上を有利なアーキタイプとして定義すると、3回に1回は有利なデッキとの対戦になります。
・逆に負け越しているアーキタイプの対戦総数をみても、全体の4分の1程度です。
勝率はあくまで勝率ですが、総評すると赤単エルドラージのメタ上の立ち位置は悪くないと思われます。
6.おわりに
とりあえず構築編はこれで終了です。
赤単エルドラージというデッキが、ざっくりどんなデッキかということが把握してもらえれば幸いです。
次の調整編と、その次の実戦編では、さらにデッキを掘り下げて解説していきますので、次回もお楽しみに!