BIG MAGIC所属プロ 松本友樹のハワイ旅行記:プロツアー『カラデシュ』参戦レポート

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1.はじめに

こんにちは、松本友樹です。

前回の記事ではシドニー旅行記をお送りいたしましたが、今回はハワイでの旅をお送りいたします。

シドニーではグランプリからのプロツアー連戦ということで2週間近く現地に滞在していました。

今回は僅か4日間のみの滞在となりましたが、やはりそこは名だたる観光地ハワイ。

短い期間ではありますが、満喫してきました。

それでは早速本編へ入ります。




2.ハワイの地へ

今回ハワイへ向かったのは他でもない、2016-2017シーズンの最初のプロツアーであるプロツアー『カラデシュ』へ参加する為です。

ハワイは日本人にとっても相当に馴染みのある場所ですね。前回のシドニーと比べてもさらに楽な遠征地です。

 

皆さんはハワイと言ったら何を思い浮かべるでしょうか?

有名な観光地・海外旅行で行きたいランキングでは常に上位・常夏・ロコモコが美味しく、マンゴーシャーベットやパンケーキが有名で・・・

本当にたくさんの見所はありますが、私たちプロプレイヤーにとってハワイという所の良さはそれだけに留まりません。

海外遠征で苦労する点というものはいくつもあります。

距離が遠いところでは飛行機で10数時間、場合によっては丸一日近く乗り続けることもあります。

それだけ長い間飛行機に乗っているともちろんのこと非常に疲労しますし、それはそのままゲームのパフォーマンスにも影響してきます。

また、言語が通じづらいというのもつらい点です。

タクシー乗り場を探すのにも一苦労ですし、現地の言語が英語で無い場合、目的地を伝えて移動してもらうのも中々に大変だったりします。

その点、ハワイは素晴らしいのです。

ハワイまでの移動時間は飛行機で7時間程!夜の便に乗ってうとうとしていればすぐに到着です。

移動疲れはあまり感じずに済みますし、日本人や日系人が沢山いるおかげでそこかしこで日本語が普通に通じます。

ついでに、お土産選びにも苦労しないというのも社会人には地味に助かります。

 

では、そんなとっても楽しみなハワイへ出発です。

ハワイ行の飛行機では瀧村さんや市川さんらと同じ便だったので、道中合流して一緒に行ってきました。




3.ハワイ~プロツアー前~

はい、という事でハワイのホテル到着です。正直出発からしばらくは...特に書くことも無いのですよね。

今回宿泊するのは瀧村さんのプラチナ報酬の一部であるホテル、通称ウィザーズ宿のシェラトン・プリンス・カラカウアです。

ご厚意で同室に泊めて頂きまして、とても助かりました(ウィザーズ宿はゲストが泊まれるようになっています)。

ここは結構な良いところのようで、ビーチが目の前にあるのにも関わらず敷地内にプールもありました。

ハワイ写真①.jpg

お部屋も広くて綺麗で、ハワイは良いところだなぁと嚙み締めましたね。

ハワイ写真②.jpg

ハワイに到着したのはプロツアー前日である木曜日です。

ホテルで荷物を降ろした後、プロツアー会場で参加受付をしました。

市川さんと一緒にウィザーズの生放送用のインタビューを受けつつ、まだデッキが確定していなかったチームThe Sunのメンバーと打ち合わせをしてデッキを完成させたりしました。

ハワイ写真③.jpg

夜ご飯にチーズケーキ・ファクトリーというアメリカで有名らしいお店に行こうと思ったのですが、本当に大人気のようであまりの行列に断念。

仕方なくホテルのロビーにあったレストランで食事をとりました。

あまり期待をしていなかったのですが、食べてみるととっても美味しかったです。

ハワイ写真④.jpg

この写真だと分かりづらいかもしれませんが、本当に量が多くてメインのロコモコを食べるだけで精一杯でした。

だったのですが、美味しかったのでデザートも行けるだろう!と謎のノリでデザートを注文。

ハワイ写真⑤.jpg

こちらも凄いボリュームで、お腹がパンパンになってしまって完食できませんでした。




3.プロツアー

さて、プロツアー前夜という短い時間でもハワイを満喫していますが、いよいよプロツアーです。

今回はチームThe Sunで調整しており、スタンダード・ラウンドの自信はあります。

リミテッドはプロツアー前に参加したTeam Cygames合宿での勝率がかなり悪かったので不安がありますが、その後のMagic Onlineや草の根でのドラフトはまずまずだったので頑張りたいところです。

目標は11勝5敗以上でのプロポイント獲得。

プロツアーでは初日にまずドラフト3回戦からの構築5回戦。

2日目にもドラフト3回戦からの構築5回戦があります。

目標を達成するために、構築ラウンドで7-3、ドラフトラウンドで4-2を目指したいですね。

それでは早速どんな感じだったのかを見ていきましょう。

 ハワイ写真⑥.jpg

これが初日のドラフトポッドです。

競技シーンに詳しい方なら、見たことある名前がちらほらあるのではないでしょうか。

言わずと知れた殿堂プレイヤーのパトリック・チャピン/Patrick Chapinとラファエル・レヴィ/Raphael Levy。

プロツアー『アヴァシンの帰還』チャンピオンであり、プレイヤー・オブ・ザ・イヤー受賞経験のあるアレクサンダー・ヘイン/Alexander Hayne。

MOCSで準優勝経験があり、世界選手権の出場経験もあるブランドン・バートン/Brandon Burton。

Ulke,Dominicさんは名前こそ知られていませんが、FaceTo Face Gamesからスポンサードされているプレイヤーです。

残り2名の方は今回始めてプロツアーに参加するという方で、周りを見渡してこわばった私の顔を何とか解きほぐしてくれました。

 

ドラフトのピックを終えて周りにこの卓の事を話した時、いやー君、死の卓に入っちゃったね!と笑いながら何人かの方が喜んでくれました。

何せ、少なくとも卓の半分は圧倒的に私の格上と言えるプレイヤーですからね。

彼らに並ぶ人(即ち殿堂入りしていたりする方達)はそんなの大した事ないよ、普通レベルだよ。と言ってくれましたが・・・。

プロツアーとは恐ろしいところです。

 

しかし、そんな卓に入れられながらもデッキは中々のものが出来たと思います。

ハワイ写真⑦.jpg

1-1でKaladesh Inventionである《巻物棚》をピックして興奮したスタートを切った後、レア相当のスペックを持つと言われる《歯車襲いの海蛇》を3枚ピック出来たり、それと最高の相性を持つ《武器作り狂》をピック出来たりと上出来です。

不満点としては、タッチ白をしているので、マナベース安定の為の《予言のプリズム》が1枚でも取れていたら・・・というところですね。

何にせよ3-0も有り得る!巻物棚もあるし!と息を荒くして対戦をスタートです。

 

1回戦目:青赤(ブランドン・バートン) ◯☓◯

いきなり強豪です。

彼は車椅子に座りながらお母さんと共にプレイしています。

日本でも何度もカバレージに取り上げられている方ですね。

先日はグランプリ優勝もされていた強豪。プレイが上手いのも当然ながら、デッキも本当に強くて・・・

レアの中でも上位に位置する《サヒーリの芸術》が2枚、それにプレインズウォーカーの《サヒーリ・ライ》まで入っているデッキでした。

何とか勝利できたものの、本当に紙一重の試合でした。

2枚目の《サヒーリの芸術》を唱えられた時は本当に負けるかと思いました。

 

2回戦目:緑黒(ラファエル・レヴィ) ◯☓☓

ボスラッシュ。

卓の中身がコレである以上仕方ないですが、それでも少しは手加減してほしいものです。

彼のデッキはエネルギーを多用する緑黒。

緑黒はあまり強いカラーではないので油断していましたが、そんなカラーを選んだ理由がこのデッキにはありました。

緑の優秀なコモン・アンコモンクリーチャーに黒の除去もたっぷりはいっており、極めつけに《陰謀の悪魔》。

1本目は何とか取れたものの、2本目・3本目は押し切られて負けてしまいました。

 

3回戦目:赤黒(アレキサンダー・ヘイン) ◯◯

最後も当然の様にボスですね。

彼のデッキは前2つと比べると比較的マシで、低コストのクリーチャーや2枚の《無許可の分解》などデッキの完成度は高かったものの、1枚でゲームを決めてしまうようなレアは出てきませんでした。

1本目はキレイに回って4ターン目に海蛇から5,6と3枚の海蛇を叩きつけて勝利。

2本目はヘインさんがひどいマナフラッドをしている中、《巻物棚》で手札に5枚くらい土地を貯めて常にスペルを引きにいくことができて勝利できました。

それでも相当危ないところでした。

当然のことですが、ヘインさん・・・本当に上手かったです。

 

 

ということでドラフトラウンドは2-1でした。

3-0したかった、悔しいなぁ・・・《巻物棚》もあったし・・・ともじもじしながらデッキの完成度をいろんなプレイヤーに見てもらったところ、八十岡さんには「まぁ2-1くらいだね」との言葉を頂きました。

瀧村さんからは「むしろ2-1は上ブレ、1-2くらい」とのお言葉。

3枚の海蛇は強かったものの、黒の強力なコモンである《当然の結論》やタッチの為のマナベースを安定させる《予言のプリズム》が無かった点が響いていたのだと思います。

Scroll Rack.jpg

それから、どうやら《巻物棚》はそんなに強いカードでは無かったみたいですね。

悠遊亭プロの高尾翔太さんのポッドではなんと、1-8に《巻物棚》が流れてきたそうです。

そしてそれもそのまま流してしまった・・・つまり、1周くらいはしてしまう程度の評価のようですね。

流石にKaladesh Inventionの強弱は全く考えていなかったので、このあたりは経験値がモノを言ったのでしょう。

さて、それではスタンダード・ラウンドに移ります。

今回の使用デッキは青黒赤の現出デッキ。

通称「グリクシス・ドレッジ」です。

秘蔵の縫合体.jpg憑依された死体.jpg老いたる深海鬼.jpg

どうにかして墓地に《憑依された死体》を落として、それと《秘蔵の縫合体》を場に戻してタコこと《老いたる深海鬼》を現出して制圧し、殴りきるデッキです。

今度は結果をずらっと並べていきます。

 

R4:赤白機体(井川プロ) ☓☓

R5:緑黒昂揚 ☓◯☓

R6:緑黒昂揚 ◯☓☓

R7:赤黒 ☓☓

 

・・・0-4。

0-4!!!

 

ドラフトの結果と併せると2勝5敗。

2日目に進出出来るのは4勝4敗以上ですので初日落ちです。

 

・・・10点のプロポイントどころか、何の成果もあげられませんでした。

負けた理由は色々有りましたが、それについては長くなってしまいますので今は語りません。

後日どこかでお話する機会があるもしれませんね。お楽しみに?




4.観光

プロツアーを初日落ちした以上、後はもう観光するしかない!という事で精一杯楽しんできました。

まず初日落ちしたその日に買ったこれ。

ハワイ写真⑧.jpg

ABCマート(ハワイにやたらとあるコンビニ的スーパー)で見かけた、なんだかハワイっぽい飲み物。

美味しくないという話は知っていますが、せっかく来たんだからまずくてもかまわないと買ってみました。

そして開けてみると・・・

ハワイ写真⑨.jpg

ギエェェェェ!

騙された!

こんなにそれっぽい見た目だったのに、蓋を開ければ100円で買えそうな缶ジュースでした・・・。これ、5ドルもしたんですけどね。

悔しさを感じながら飲んでみたら、なんとも言えない微妙な味。

香りはココナッツを感じさせて貰えるのですが、こう・・・なんというか、ぬるいんです。

勿論この缶ジュースは買ったばかりで、それはもうキンキンに冷えています。

でも舌で感じるとぬるい!と感じてしまうような味をしているんです。

あとなんだか生臭さも感じてしまって・・・

一口でもういっぱいいっぱいでした。辛い。

 

翌日はハワイのビーチを歩いてみたり。

ハワイ写真⑩.jpg

なんだかよくわからないけど公園にあった大きな木に興奮してみたり。

ハワイ写真⑪.jpg

ショッピングモールで巨大なソフトクリームを食べたり、ハロウィンの展示を見たり。

ハワイ写真12.jpgハワイ写真⑬.jpg

会場まで歩いていって、会場の写真を撮ってみたりしました。

ハワイ写真⑭.jpg

これは会場の入り口にあった謎の像です。

ハワイ写真15.jpgハワイ写真16.jpg

なんだか像の説明文が書いてある用に感じられますが、英語はあまり読めないので写真を撮るだけ取ってすぐに去りました。
その後はそのまま会場内へと入り、同じく初日落ちしたメンバーを集めてドラフトで遊んでいました。

3日目も同じように、TOP8に入れなかった人々でドラフトを楽しみました。

海外のプロとドラフトで遊べるのは、プロツアーならではですね。

ドラフトの最中に八十岡さんの優勝が決まり、試合もそのままに皆で八十岡さんのところへ突撃して胴上げしたりもしました。

 

ドラフトも終わり、八十岡さんの試合・試合後のインタビューや撮影なども終わった後は、皆で祝勝会に行きました。

ハワイ写真⑰.jpg

ウルフギャング・ステーキハウスというお店で、見ての通りの肉尽くし。

こんなに肉ばかり食べたのは初めてだというくらい大量のステーキを食べました。

八十岡さんのプロツアー優勝に皆が盛り上がって、普段冷静な八十岡さんもこの時は終始ニコニコとされていて本当に嬉しそうでした。

また、普段お話したことの無い方からもこの祝勝会を機に色々なお話を聞けて、とっても楽しかったです。

改めて八十岡さん、おめでとうございます!




5.帰還

 写真⑱.jpg

そんなこんなで楽しかったハワイも...日曜を終えればもうおしまいです。

私は初日落ちと、何にもない結果でしたが、我らがアイドル八十岡翔太さんのプロツアー優勝は本当におめでたいです!

初日はかなり辛かったのですが、帰る頃には全部含めて良い旅だったなぁ・・・と満足しておりました。

ご飯も美味しかったですしね。

職場の皆や家族にもお土産を買って、いざ日本へ。

 

次のプロツアーは2月にアイルランドの首都ダブリンであります。

今度は観光だけでなく、本戦の方でも大満足で帰りたいですね。

それではまた、次がありましたら。