[BIG MAGIC Open Vol.10] クイック・インタビュー:『ドミナリア』の参入で再評価されるカード達

By Yohei Tomizawa



 新セット『ドミナリア』が加わり、スタンダード環境は大きく変わった。《黎明をもたらす者ライラ》や《豊潤の声、シャライ》といった強力なレジェンドや《鉄葉のチャンピオン》のように強力なコストパフォーマンスの持つ反面デッキ構築に大きく制限をかけるもの、《ラノワールのエルフ》や《包囲攻撃の司令官》のように懐かしさを感じるものまで、『ドミナリア』により全てのプレイヤーを虜にするカード達が多々加わったためだ。


 しかしスタンダードとは『ドミナリア』だけで成立しているわけではない。『カラデシュ』『アモンケット』『イクサラン』と合わせ、4つのブロックから自由にカードを選択し、デッキを構築するフォーマットだ。


 ならば『ドミナリア』の参入により評価を変えたカードもあるのではないか?


 ここでは既存のカードで、評価を変えたカードについて実力者達にインタビューしていこう!





水谷 陽介(BMO Vol.9優勝者)


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 「流行の緑系デッキを支えるカードとして2枚紹介したいと思います。先ずは《生命の力、ニッサ》。カードパワーの割に使用されていませんでしたが、今の緑系デッキにはぴったりフィットします。特にコントロール戦では対処手段の限られるフィニッシャーとして良きサイドカードになっていますね。」


 「2枚目は地味ですが《自然の流儀》です。緑系のデッキは素早く巨大なクリーチャーを展開し、相手に対処する時間を与えずにビートダウンします。その動きに待ったをかけるのが、《黎明をもたらす者ライラ》です。除去呪文等でこちらの展開を遅らせ《黎明をもたらす者ライラ》が着地してしまうと、絆魂の効果でダメージレースにすらなりません。そこでこのカード。格闘ではなく、一方的にダメージを与えるためライフゲインされず、付与される警戒が《封じ込め》を回避します。まさに緑系デッキのために生まれたカードですよ。」


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高橋 優太(シルバーレベルプロ)


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 「ドミナリアが入り、多くのレジェンドクリーチャーがスタンダード環境に現れました。中でも《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》、《原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger》は強力で、対処するタイミングを間違えばそのまま敗着に繋がりかねません。黒の新戦力《喪心/Cast Down》は待望のインスタント除去ですが、前述のレジェンド達を対処できず。そこで《板歩きの刑/Walk the Plank》です。このカードは色拘束こそ厳しいものの、スタンダード環境のほぼ全てのクリーチャーを対処できます。デッキ構築を工夫すればスピーディーな展開にも厄介な巨大クリーチャーにも即応できる、2マナの万能除去ですね。」


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川崎 慧太(シルバーレベルプロ)


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 「《残骸の漂着》です。対戦相手に新戦力《封じ込め/Seal Away》との不自由な二択を迫り、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》のアンタップ能力とも噛み合います。スタンダードの研究が進み、適正なアタック方法が確立されればまた変わるかもしれませんが、現段階では非常に強力なタッグに思えます。」


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岡井 俊樹(現スタンダード神)


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 「《残骸の漂着》は《封じ込め》という選択肢が生まれ、評価が上がった1枚です。対戦相手からすれば4マナ立っているだけで、アタックするクリーチャーの数に頭を悩ませ、プレイされるまで正解がわからない。非常に厄介な組み合わせですね。」


 「評価を下げたのは無色砂漠です。これまでは能力付きの土地としてマナフラッド対策等で採用されていましたが、《ゴブリンの鎖回し》の登場で評価は一変しました。能力付きの土地を採用するよりも、3ターン目までに有色土地を3枚揃えトリプルシンボルのクリーチャーを確実に出せる方が、試合に大きな影響を及ぼすためです。土地の総数自体を増やさない限り、無色土地の採用は難しいように思います。」


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高尾 翔太(ブロンズレベルプロ)


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 「《キランの真意号/Heart of Kiran》は既に強力なカードでしたが、より評価が上がりましたね。《封じ込め》の出現で"警戒"が攻防に活躍するだけの能力から、一種の除去体制のように機能するようになりましたので。次世代の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》こと《ウルザの後継、カーン》のトークンのサイズアップの助けとなり、相性がいいのもポイントです。」


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三原 槙仁(殿堂プレイヤー)


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 「評価を上げたカードはすぐには思いつかないけど、逆に下げたカードはあるね。『ドミナリア』の影響というよりもルール変更の影響だけど《反逆の先導者、チャンドラ》はプレインズウォーカーにダメージが与えられなくなり、弱体化したと思う。緑系のデッキが強くなり、スタンダード環境全体が速くなったことで《スカラベの神》のように悠長なカードは自然と評価が下がってしまうね。」


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 如何だったろうか。たった一つのセット加入で、どんなカードも評価は一変してしまっている。


 そして『BIG MAGIC Open Vol.10』が終わるころには、カードだけでなくデッキにもまた新たな評価が下されることになるだろう。


 世界最速トーナメント『BIG MAGIC Open Vol.10』から目を離なせない!



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