2015/11/13 魏の大将 曹仁 - Card of the Day -今日の1枚-

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魏の大将 曹仁/Cao Ren, Wei Commander

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 曹仁、字を子孝。かの曹操の従兄弟であり、その曹操軍最古参の武将である。従兄弟とは言っても、厳密には曹操と血の繋がりはない。曹操の祖父の兄の孫にあたるのだが、曹操の祖父は宦官であり(詳しくはググってね)曹操の父を養子として迎えているからだ。若い頃から武勇に優れ、馬術や弓術の鍛錬をしながら、時に仲間を率いて暴れていた曹仁は、反董卓連合を結成し挙兵した曹操に付き従う。袁術、陶謙、そして呂布...強敵らとの戦いにおいて、曹仁は先鋒を務め軍を率いて戦果を挙げた。曹操が新たな都を築いて皇帝を迎え入れた際には、曹仁もこれに大いに貢献したと評価され広陽郡の太守に任命される。しかし、曹仁という将は戦場でこそ輝く、それをわかっていた曹操は曹仁をその地には赴任させず、以前の地位のまま騎兵隊の指揮を任せた。曹操が中華をその手に収めるには、曹仁の戦働きは不可欠だったのだ。この遷都から1年後の197年、曹操は失態を犯し敗北を喫する。近隣で別の戦闘を行っていた曹仁は急行し、絶体絶命の危機と味わったことのない敗北に士気が下がる曹操軍の兵士達を激励し、追撃を退けることに成功した。曹仁なくしては、曹操の命運もここまでだったのかもしれない。

 圧倒的な軍事力の差を見せる袁紹を相手にした官渡の戦いでは、劉備が多くの勢力を袁紹側に寝返らせて戦力の差は広がる一方だったが、曹仁は劉備が袁紹陣営に入って日が浅い今ならこれを打ち破ることが出来ると進言。騎兵による攻めで一度は離反した勢力を再び降伏させることに成功し、また他にも戦況を覆す活躍・進言を行って曹操軍の勝利に貢献。爵位を授かった...と、彼の生涯前半の功績だけでもこれだけ出てくる。三国志ブームの中でも曹仁は比較的地味なキャラクターとして描かれていたが、名将中の名将であり、呂布や張遼を押しのけて三国志の最強武将に彼の名を挙げるコアなファンもいるほどだ。

 『ポータル三国志』の曹仁も、そういったシブい活躍をする強力カードの1つだ。4マナ3/3馬術とスペックは断トツだが、戦場に出た時に3点のライフを失ってしまう。典型的な初心者が嫌うカードである。何故自分がライフを失うのか、とついつい思ってしまうが...使えばその強さがわかる、そんな1枚だ。同セット内のクリーチャーは軒並みスペックが良くない中、4マナで3/3馬術は他の同スペックカードよりも1マナ軽い。3点のライフを失おうが、ガンガン殴って取り戻せば良いのである。1度殴れば借金チャラ、2発目からボーナスだ。曹仁より大きいクリーチャーは、魏が誇る黒い除去呪文で殺してしまえばよろしい。

 若かりし頃の無法ぶりを悔い、曹操の元についてからは軍規を何よりも重視した厳しい武将。その厳格さに率いられた軍は、張遼のような神話の如き伝説的戦果は挙げてはいないが、安定してシブい活躍を見せ貢献した。そんなフレイバーを感じ取ることが出来るデザインになっているのも最高な1枚。「三国志限定ジェネラルEDH」とか、昔やったなぁ。

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