2013/12/04 ケルドの後継者、ラーダ - Card of the Day -今日の1枚-

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ケルドの後継者、ラーダ/Radha, Heir to Keld

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「使い勝手が大きく変わってしまったカード」というグループがある。

マジックの根っこにあたるルールは誕生から20年経った今でも同じだが、ゲームがよりわかりやすく、またスムーズに進行するように「スタック」や「ステップ」などに関するルールはちょくちょく変更されてきて今に至る(最初期はライフが0になっても即座に敗北じゃなかったりね。

これを利用したデッキもあった)これらの細かな、しかし確実に無視できない変更によって、そのカードに印刷された文言が意味するところが以前のそれとはまったく違う意味合いを持つようになってしまったのが、冒頭で述べたグループだ。

このグループにも派閥があって、「地の底から出世組」「急落窓際組」というのがある。

今日紹介するラーダさんは、どちらかといえば窓際組に当たるだろう。

マナに関するルールの変更は、「基本セット2010」発売時に行われた。

マナバーンの廃止は当時非常に話題になった。あの騒動を覚えている方も多いことだろう。

その裏で、密かに・しかし確実に行われた変更が、マナプールがフェイズの終了時だけではなく、ステップの終了時にも空になるというものである。

前者の変更により「マナが使えなくてもダメージを受けることがなくなった!やった!」と思ったラーダさんのファンは「え、コンバットトリックで使えないの…?」と落胆したのだった。

どういうわけかというと、これまではアタックしてマナが出る→ブロック宣言・戦闘ダメージ・戦闘終了といったステップの移行を、赤マナ二つを保持した状態で行えたため「ブロックされたなら《樫の力》、されなければ《黒焦げ》で焼く、除去飛んできたら《岩石樹の祈り》、横の変異してる《憤怒の天使アクローマ》がブロックされたら表に…」といった、多種多様なコンバットトリックに繋げられるのが魅力だったのだが、これからは攻撃クリーチャー指定ステップの間に能動的にこのマナを使わないと旨味を得られなくなってしまったのだ。

彼女の能力がバリバリ全盛期だった頃は、上述したカードや《ボガーダンのヘルカイト》や《菌類の到達地》といったカード達を支えるために「ビッグ・レッド」で4枚採用されていた。

マナを生み出す伝説のクリーチャーで4枚積みとなると、かの《ラノワールの使者、ロフェロス》が如くである。

実際問題、カードパワーは落ちてしまったが、まだまだ工夫して使って楽しいカードには間違いない。

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