2015/06/22 腐食の雨 - Card of the Day -今日の1枚-

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腐食の雨/Caustic Rain

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6月も終盤。6月と言えば梅雨ですね。布団を干せないのが僕としては致命的な季節で...あと祝日が1つもないというのもね。いかがなものかと。これは梅雨、関係なかったね。子どもの頃は紫陽花の美しさに感動し、その葉の上を歩くカタツムリに興奮を隠せなかった。今でも、僕が少年時代を過ごしたあの場所には彼らがいるのだろうか。そういうことを考えながら歩くのならば、雨の中を行くのも悪くはない。  今週は「雨ウィーク」。雨にまつわるカードをピックアップして紹介する一週間だ。2年間やってきて、こういうシンプルなお題を残していた自分を褒めてやりたい。 いきなり一発目に《腐食の雨》なんてヘヴィな1枚を持ってきた感覚も褒めてあげたい。ともかく、レビュー開始。  《腐食の雨》のテキストはシンプルなものだ。土地1枚を追放する。『ギルドパクト』という、マジックの歴史で言えば中期に作られた1枚ながら、ここまでシンプルな効果がよくぞ残っていたなと。 最近ではそうでもないが、黒は土地破壊という役目を与えられた色の1つである。最近ではそもそもが土地破壊というカードが作られていないので、若いプレイヤーが知らなかったとしても無理はない。 《Sinkhole》から始まり、以降ちょくちょくと土地に触れる黒のソーサリーやクリーチャーは作られていった。その中でも、《腐食の雨》は他と異彩を放つ。破壊ではなく、追放であるということ。それがこのカードのアイデンティティである。 こういうシンプルながら他との差をつける、ニッチなカードというのは素敵なものだ。正直な話、土地破壊カードが欲しいなら3マナの《涙の雨》を選ぶべきだし(これも雨カードじゃないか)、同じ4マナで土地を攻めるにしても《汚れ》を採用した方がクリーチャーにも対処できて柔軟である。 破壊では対処が難しい土地...《トロウケアの敷石》《産卵池》 土地破壊に対するアンチカード...《土地の聖別》《聖なる場》《永遠の土》 墓地の土地を拾う手段...《壌土からの生命》《世界のるつぼ》 これらランデス全否定カード達に抗えるという点では、他の土地破壊に勝っている。ニッチなカードというのは、普通に使う分には役に立たないもので当然。限定された状況で活きてこそなのだ。  フレイバーにはラヴニカの環境破壊を嘆くセレズニアの者の声が書かれている。ラクドスの製鉄所やボロスの鋳造所がガンガン吐き出した黒煙が、酸性の雨となって降り注ぐ...土地が腐食し使い物にならなくなるレベルとは恐ろしいな。

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