2015/11/10 レイモス教の団長 - Card of the Day -今日の1枚-

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レイモス教の団長/Ramosian Commander

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 今週は「統率する者ウィーク」。これで書くにあたって、とりあえずは「統率者」という単語でカード名検索。それでもそこまでヒットしないので、今度は統率者の英語表記「Commander」で検索。まあまあヒット。Commanderの意味は指揮者・司令官・指揮者・中佐・はたまたロンドン警察の警視庁なんかを指すようだ。要するに、率いる偉い人。で、この単語で検索されて出てきた連中も軒並み司令官だったりするわけだが...1枚、ひときわ輝く訳を見つけて目が留まる。「団長」、いや~いい訳だ。確かに団長としか言いようがないもんな。というわけで今日の1枚は《レイモス教の団長》!


 《レイモス教の団長》、その名が示す通り、次元メルカディアに住まうレイモス教信者の一団をカード化したものである。彼らが崇めるレイモスとは、元々ファイレシアが造りし《ドラゴン・エンジン》の1体である。これにウルザが改良を施して人格を与えたもの。兄弟戦争も終盤に差しかかった頃、戦乱に巻き込まれたアルゴスの難民たちを乗せてドミナリアを離れ、次元を超える旅の末に辿り着いたのがメルカディア。人間やマーフォーク達はこうしてこの次元にやってきたというわけだ。その時の体験を人間達が伝説として語り継ぎ、レイモス教という宗教に発展した、ざっくり言うとこんな感じ。命を救ってくれた巨大なる機械の龍、これは神と崇めるのも頷ける。そんなレイモスに救われた民の末裔チョー=アリムは自然と調和する生き方をしており、開発・商業主義なメルカディア市からは迫害を受けている。彼らはこのメルカディア市の侵攻に反抗するもの(レベル)、というわけ。

 同じ信仰と反逆の信念を胸に抱くレベルという部族は、同族同士での結びつきが強い。通称"リクルート"と呼ばれる同族をライブラリーからサーチして場に出す能力を有しているものが複数おり、クリーチャーを1体展開するだけでそれが後続を呼び、途切れない攻めを行えるという戦闘要員兼システムクリーチャーを中心に据えていた。同じくリクルート能力を有する部族、傭兵が上司が部下を呼ぶシステムなのに対して、レベルは部下が上司を呼び出すことも可能な代わりに、マナコストが割高となっている。このカードの場合、自身は4マナで呼び出すことが出来るのは5マナ、この能力起動に必要なマナは1マナ増えた6マナとなっている。目上の方をお呼びするのだから交通費をこっちが持つのは当たり前ということか。1マナ1/1から、順に大きなものを呼んでいくレベルの中で、このカードは4マナ圏を担当。2/4で戦闘に関する能力はなしと、少々物足りないスペックである。そもそも、戦闘要員のレベルは3マナ域に固まっており、これらを呼び出せればリクルートとしては十分・無理して5マナ以上のものを呼び出す必要はなく、ならば戦闘能力が低く橋渡しの役目にしかならないこの団長も、レベルデッキで採用されることはあまりなかった...団長なのに。

 ただ、「反乱の呼び声」という『メルカディアン・マスクス』のテーマデッキのパッケージに採用され、雑誌などのメディアでもレベルを用いたデッキ「リベリオン」の解説記事の挿絵などに登場することが多く、レベル=このイラストと認識されている方も少なくなかったと思う。この団長の絶妙な表情は、一目見ると忘れられんな。

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