2015/12/9 凍氷破 - Card of the Day -今日の1枚-

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凍氷破/Icy Blast

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ファンタジー世界における「冬の魔法」の歴史は長い。北欧神話でも霜の巨人族・ヨツンが登場し、この日本にも氷室神社と言う氷の神様を祀る場所がある。雪と氷、冬がもたらすものは古来より人類にとって脅威であり続けた。それを掌握し、己の力として操るキャラクターは古今東西あらゆるファンタジーに古くから登場している。出会い頭に全体即死魔法を唱えてくるやつとか、ありのままにな雪の女王とかね。マジックも、その始まりのセットから既に《凍てつく影》《Ice Storm》《氷の干渉器》《冬の宝珠》と、冬という季節がその力を見せつけている。最近でも、アジア風の次元タルキールにてモンゴルやチベットの極寒の地をイメージ元にしている寒そうな地域が戦いの舞台となっており、魔導士たちは冬の力を用いることがあるようだ。今日はそんな呪文の中から、最も強大であるものをご紹介。

タルキールでもとりわけ寒そうな地域に生息するのはティムールという氏族に属する者たち。緑赤青の3色のマナに基づく彼らの魔術師=巫師は「囁く者」と呼ばれる。彼らの術=囁きはエレメンタル的な要素の強いもので、「凍りついた記憶」と呼ばれる祖先の霊が残した記憶を語り、氷などを自在に形成・操り、家族を護り戦うのだ。それらの呪文の中でカード的に最も強力なものとしてデザインされているのが《凍氷破》。

シングルシンボルのX呪文で、クリーチャーをX体タップする。インスタントなので相手のアタックを防ぐことも出来るし、こちらのアタックを強引に通すことも出来る。これだけでもリミテッドではかなり高く評価でき、デッキの決定力を増すためにタッチで用いることも出来るレベルだが...さらにオマケが付いている。ティムールに与えられたキーワード能力"獰猛"を持っている。これは、あなたがパワー4以上のクリーチャーをコントロールしている際にボーナスを付与してくれるもの。この呪文の場合、獰猛を達成していれば対戦相手のクリーチャーをタップするだけでなく、それらがアンタップ・ステップに起き上がることを1度阻止してくれるのだ。これでこちらのフルアタックは2度ねじ込めることになり、相手にとってはライフでもクリーチャーでも勝っているのに「負け~」と言いながら畳まなければならない、えげつない奇襲となる。所謂爆弾レア、ボムやね。『タルキール覇王譚』を用いるドラフトをする機会があるのなら、見たら取って使おう。

イラストではティムールの巫師が砂漠のど真ん中に雪を降らせ大地を凍らせ、アブザンの兵士たちを氷漬けにしている。これタップどころじゃなく死んでるよ!この巫師がもさもさの民族衣装で砂漠までどういう経緯でやってきたのか、気になるところ。

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