魂誓いの霊/Soulsworn Spirit
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最後に真剣にリミテッドを練習したのはいつだったかと振り返ってみると...『ラヴニカへの回帰』か。あの頃は今より時間もあったので、友人らと集って毎日のようにドラフトをして、シールドも様々なプールを検討しあって切磋琢磨。近場のPTQには参加して...と、リミテッドの真剣勝負を楽しんでいた。PTQ決勝ドラフトでMO生活を配信している人と当たったのもこの頃の話(相手が無茶苦茶弱いハンドをキープしてきたので、グダった果てに《群れネズミ》でフィニッシュ)。今週『ゲートウォッチの誓い』が発売されれば、GP名古屋に参加される方はシールドの練習をするはず。僕も本戦は勿論、その前段階の友人らで集まってワイワイ練習するあの空気をもう一度味わってみたいが...まあ難しいな。「誓いウィーク」をお届け予定の今週、2枚目はそんなリミテッドをがっつりやっていた頃によく見た、誓いにまつわる1枚を紹介しよう。
『ラヴニカへの回帰』はマジックの歴史上でも人気の高かったラヴニカブロックの舞台となった次元ラヴニカを背景世界としたセット。この次元には、2色のマナの組み合わせに基づいた10のギルドが存在する。このセットに含まれるカードの大半はこのギルドに所属しており、故にこの次元へ回帰したこのセットもマルチカラー・ハイブリッドのカードがてんこ盛り。『ラヴニカの回帰』で登場したギルドはセレズニア(緑白)、ラクドス(赤黒)、イゼット(青赤)、ゴルガリ(黒緑)、そしてアゾリウス(白青)だ。それぞれのギルドに固有の能力が設定されており、アゾリウスのそれは"留置"。クリーチャーを中心に、土地でないパーマネントを1ターン完全に封じ込める能力。これの対象となったパーマネントは、「次のあなたのターンまで」攻撃及びブロックを行えず、それの持つ起動型能力を起動できなくなる。戦闘と起動型能力を封じれば、後は誘発型能力しか残らない。これを防げなくて負けることもあるだろうが、そこまで強烈な誘発型能力もなかなかないし、ライフルーズの類などのデメリットを受けさせつつ1ターン封じられるのであれば十分。この能力の多くは、クリーチャーが戦場に出た際に誘発する能力としてアゾリウスのクリーチャー達に割り振られている。単色のクリーチャーはクリーチャーのみを、マルチのそれは土地でないパーマネントを封じることが出来る。クリーチャーを展開しつつ、対戦相手のブロッカーを限定的に排除しそれのアタックも防ぐ、一方的なダメージレースを仕掛けられるのでリミテッドではかなり有用。構築のアゾリウスはコントロール一辺倒だったが(「青白人間」なんかもあったが)、リミテッドではこれらの能力を持ったクリーチャーでアグロに攻め立てるのが本当に強く、相手取った時は苦労させられたものだ。
《魂誓いの霊》はそんなアゾリウス魂を感じられる1枚。4マナ2/1とサイズは悪いがブロックされないという最強の回避能力を有する。加えて、上記の留置を持っており、これを出すことで睨み合いを突破しつつ、次のターンからはこれが殴るというムーブは素晴らしかった。タフネスが1なため、ありとあらゆる手段で死んでしまう脆さはあったが、そのあたりはオーラなどで強化してやれば。勝負を決めうるカードだが、強すぎる訳でもなく、良いカードだったな。