帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned
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プロツアーから還って参りました、本日より職場復帰です。ということで、帰還された方のカードでも紹介しよう。《帰還した探検者、セルヴァラ》。まずはストーリー的な解説から...セルヴァラはエルフの女性。その名の通り職業は探検者。元々は人間のブレイゴと共に、高層都市パリアノを興し、その宮廷で高位の仕事に就いていた。彼女はこの高層都市から下層の様々な世界に探検に出かけ、そこで珍しい動植物を見つけてはパリアノに持ち帰り街を豊かなものにした。ブレイゴと二人で、彼女はこの都市の貴族達の特権を返上させ、民を苦しみから解放した。その後ブレイゴは不治の病に。民衆の王としてやるべきことがまだあるブレイゴの命をつなぐため、二人は止むを得ず魔法の力でブレイゴを延命させた。
それから70年...セルヴァラはブレイゴの元を訪ねる。そこには、民のためでなく自身の延命のために政治を続けるブレイゴの姿が。自然に逆らう彼を非難するセルヴァラ、魔法による治療は超えてはいけないラインを越え、自身も苦しんでいると主張するブレイゴ。セルヴァラは彼を呪いから解き放つべく、その胸を刺し殺害するのだが...これこそブレイゴの策略。肉体から解き放たれた彼は、幽霊となり永遠王の地位に就き支配を続ける。セルヴァラは王殺害の罪で投獄されるのだが、この地下牢にグレンゾというゴブリンがやってきて彼女を牢獄から解き放つ。グレンゾの目的は、ブレイゴやムッツィオらによる不自然で血の通わない都市づくりからパリアノを護ること。それにはセルヴァラが為すべきことを為さねばならない...。
と、『コンスピラシー』の背景世界では主人公ポジション。カードとしても、同セットの顔として新能力である"協議"を持った伝説のクリーチャーとして看板を張っている。この能力は各プレイヤーのライブラリートップを公開し、公開されたカードのうち土地でないカード1枚につき何かしらのボーナスの得た後、それらのカードをすべてのプレイヤーがドローするというもの。能力的にも多人数戦向けで、1対1の戦いでは効力を発揮しづらいのがいかにも『コンスピラシー』。このセルヴァラは、公開されたカードのうち土地でないカード1枚につきあなたのマナプールに緑マナを1つ加え、1点のライフを回復させる。統率者戦で用いれば最大で4マナ生み出し4点回復となかなかに強力。スカれば何も生み出さないこともあるが、それでもとりあえずはドローしてライブラリーを掘り進めることが出来るとポジティブに捉えておこう。《クルフィックスの狩猟者》や《洞察のランタン》と併せて使えばきっと楽しいはずだ。教示者系のカードとも相性抜群。
この能力は、ややこしいがマナ能力である。ライフを得るのにスタックで火力を撃つ、といったことは出来ない。また、この能力は不定のマナを生み出すので、マジック的に「とても変」な状況を巻き起こすことも。例えばある呪文を支払う時にこの能力を起動してマナを支払おうとする。トップがまくられ、参照したマナが出てライフが回復してカードを引く。この時、支払うマナよりも生み出されるマナが少ないという状況が発生する。この際に、巻き戻しという処理が為される。その呪文を唱えたことはなかったことになる。が、このカードのマナ能力はカードを引くという肯定を終えてしまっているため、唱えられなかったからこの能力もなかったことに、とはならない。何を書いているのかわからなくなってきたが、とりあえずレガシーなんかで使う際には気を付けてやってほしい。