Flock of Rabid Sheep
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2015年の当コラムも本日のこれにて終了、次にお会いする時は年をまたいでいるわけで...今年も読者の皆様には大変お世話になりました!また来年も心を込めてカードを紹介していきますので、どうぞ宜しくお願い致します。
さて、今年の締めくくりは...このカードが相応しいんじゃあないかと。初代銀枠セット『アングル―ド』の緑のアンコモン、《Flock of Rabid Sheep》。和訳すれば、「凶暴な羊の群れ」とでもなろうか。Rabidは日常では用いることが少ないが、アメリカのコミックやプロレスが好きな僕は「Rabid ○○」という表現をよく見る。マジックでも《凶暴ウォンバット》をはじめ、緑のクリーチャーを中心に数枚がこの単語を名に冠している。いずれも危険なクリーチャーでありながら、前述のウォンバットやこのカードのようにかわいい(?)という共通点もあったり。とにもかくにも、未年に羊にまつわるこのカードを紹介しよう。
イラストでは銀枠のカードならではの、イラスト内から枠外にはみ出した羊たちの蹄に涎に...汚いし狂気に満ちているが...かわいい(よね?)。後方にはランランと光る眼が...なかなかに怖い。これらの羊の群れを呼び出すのがこのソーサリー。X回コインを投げて、それに勝利した数だけ2/2の羊を展開する。...むっちゃ弱いな...というか、銀枠でなくても大丈夫だなという性能。何せ、3マナで2/2が1体、50%の確率で手に入る...しょっぺーなこりゃ。4マナでコイン投げに2回勝てれば2/2が2体は悪くないが、同じ4マナで《ターランドの発動》を撃てば100%の確率で同じサイズの飛行持ちが2体手に入る。Xの値が大きくなればなるほど効率は良くなるが、トークン生成呪文自体が強力になった現代マジックにおいては強みがないなぁという印象。まあ、コインを投げるカードとトークンを作るカード自体が少なかった『アングル―ド』時代だからこそのカードだなと。こたつでキューブドラフトしながら「メェ~」と鳴きながらコインを投げると楽しいんじゃないかな。その際には《クラークの親指》と同じ銀枠の《Goblin Bookie》なんかも忘れずに!トークンが1体も出なくても泣かないメンタル、《倍増の季節》を絡めてブン回す野心を併せ持つ人が楽しめばよいと思う。
フレイバーテキストがなかなかにハードコアな響きでよい。日本語に訳すると「そして彼らの鳴き声は濡れたシャケを地面の上で叩いているようだった−−−パン!パン!パン!」なんやこれ(笑)
この1年も、大変お世話になりました!また2016年も楽しいマジックライフを皆と送れたらと願うばかり。良いお年を!