昇る星、珠眼/Jugan, the Rising Star

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昇る星、珠眼/Jugan, the Rising Star

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当コラム、土曜日に紹介するカードはオチを担当することが多い。今週は「Starウィーク」、最後に紹介するのは例によって...オチというか、裏をかいたカードをご紹介。《昇る星、珠眼》、星に関するカードでこれがパッと浮かんだ人は少ないんじゃないだろうか。『神河物語』に収録され、『モダンマスターズ』にも再録された伝説のドラゴン・スピリットのサイクルは、黒瘴・京河と各ドラゴンの名前自体は有名だが、それぞれの称号・二つ名はそれほど浸透していないように思う。それぞれ、名に星/Starを関しており、この珠眼は昇る星/Rising Starと、どこかで聞いたことのある二つ名の持ち主。緑単色で歴代最大サイズの飛行クリーチャーで6マナ5/5。色に慣れないことをした代償か、サイクルでも唯一のトリプルシンボル。ちなみにこれ以外の緑単色のドラゴンというと、全部で5体。そのうち3体が2015年に登場したもの(ドラゴン推しのタルキールブロックが来たからね)。初代である《梢のドラゴン》が『ミラージュ』産であり、20年近くは緑のドラゴンはこの2体しか存在しなかったのだ。緑の大型飛行クリーチャーというのがいかにイレギュラーな存在かがよくわかる。

伝説のスピリット・ドラゴン達に共通しているのは6マナ5/5飛行であることと、死亡時に誘発する能力を持っていること。この珠眼の場合は、緑らしく+1/+1カウンターを5個ばらまくというダイナミックな能力が与えられている。5個は大きい、2/2の熊が7/7とワーム越えを果たす数値だ。5/5飛行を失うのは痛いが、他のクリーチャーが打点を引き継いでくれるのであればそれほど問題でもない。『神河物語』時はそうでもなかったが、時代を経てクリーチャーに+1/+1カウンターが乗っているとなんらかのボーナスが得られるカードが数多くある現在では、これらとのシナジーが見込めるため能力の評価も当時より大きく変わるだろう。《搭載歩行機械》とかとんでもないことになるぞ。レジェンド・ルールの変更も無視できない。既に珠眼をコントロールしている状況で2枚目を引いてきた場合、これを戦場に出せば任意の方を残しもう片方を墓地に置く。能力が誘発し、10/10飛行で攻めることが出来る。こうした時の流れによる変化が、このカードが本来持っていたポテンシャルを引き出せる下地を作っている。

マジックのエキスパンションセットに収録される伝説のクリーチャーは、ここ最近でこそ皆それぞれ多かれ少なかれストーリーに関わってくるのだが、かつてはそうではなく、一体どういうキャラクターなのか不明なまま今に至るカードも少なくない。そんな中で珠眼は、公式サイトのストーリーでしっかりと戦闘シーンが描かれる貴重なキャラクターだ。蜘蛛の神を相手に、緑のドラゴンらしく荒々しいファイトを繰り広げている。

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