肉体アレルギー/Flesh Allergy
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鼻炎持ちなんである。これを書いている今現在も、絶賛鼻水量産中。これ、一体自分の中の何が鼻腔を通過して吐き出されているのか、未だにわからない。分泌物と言われて、理屈の上ではわかってもわからん。どこから出てくるのか?子どものときは自分の身体が枯れてしまわないか不安に思ったりしたものだ。僕の場合、吸い込んだアレルゲンを洗い流すためにこれが生産されているのだろう。基本的にハウスダストの類が苦手で、埃っぽいと地獄に突入する。子どもの頃よりは症状は軽くなったが、軽度のアレルギーなんだろう。今日はそんなアレルギーな1枚を。
ファイレクシア人は、ご存知の通り我々から見れば異常としか言えない信仰を有している。かのエリシュ・ノーン率いる白の派閥「機械聖典」は、皮膚は個々を隔てる障壁であり、それを破壊し捨て去ることで統合はなされるという教義をの元に、ミラディン人の肉体を破壊し、それを再構築・再利用している。それまでファイレクシアと言えば黒のイメージが強かったのを、新ファイレクシアの面々は大きく塗り替えた。この白い派閥の登場は当時驚かされたものである。話が白いカードに向かっていきそうなので今一度話を戻して...ファイレクシア人は、その身体の大部分が機械で構成されているためか、生身の肉体を忌み嫌う。それを象徴するかのようなカード名の1枚が《肉体アレルギー》。インパクト溢れる名前で、初めて見た時は思わず二度見。カードとしては、かつて「絶対に使われないカード」という前提で実験的に作られたという《死の爆弾》の、現代調整版。《死の爆弾》は、こちらのリソースを2枚消費して相手のクリーチャーを一体除去するというのはいくらなんでも弱すぎるだろう、という計算の元作られたのにあら不思議。リミテッドではシングルシンボルの確定除去ということで、予想外に多く使われることとなった。《肉体アレルギー》は黒のクリーチャーも対象にとれるようになり、文字通りの万能除去となったが再生を許すようになり、ダブルシンボルに。相手のライフを失わせる能力がやや変化し、固定の2点からこれを唱えたターンに死亡したクリーチャーの数に等しい点数へと変更。何もなくただ撃つのみなら、これで生け贄に捧げたクリーチャーと破壊された相手のクリーチャーで2点ルーズと値は変わらない。これを、もし戦闘後に使ったりすれば...戦闘で死亡した連中の分も含めて、5点ルーズくらい狙えるかもしれない。
『ミラディンの傷跡』ドラフトでは、赤黒生け贄デッキというアーキタイプが存在した。カードが生け贄に捧げられることでアドバンテージを得られる、このアーキタイプならではのカードを決め打ち気味にかき集めると、それはもうギミック満載な素敵なデッキが出来上がる。《水膨れ地掘り》をサクって2点飛ばして、《炉の式典》で2点ダメージでマイアを焼いて...と気持ちよくなれることを保証するので、今後遊ぶ機会があれば狙ってみてほしい。純粋に、どんなボムクリーチャーにも対処できるカードというだけでも、悪くはなかったりするのである。