上昇スリス/Slith Ascendant

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上昇スリス/Slith Ascendant

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人として成長するため、それに関するポジティブな単語を名に冠するカードを紹介し続けているこの一週間。今日はなんとも上昇志向な名前の1枚を紹介しよう、《上昇スリス》だ。

スリスとはそもそも何か。ゴブリン・エルフなどのファンタジー共通のキャラクターではなく、マジックオリジナルの種族で、彼らは旧ミラディンブロックにてその姿を現した。見た目は、少々貧相な骨格に金属質の皮膚を持ったヒューマノイドといったところ。武器を手にする知性もあるようだ。スリスは『ミラディン』で5色に各1体ずつ、『ダークスティール』にてアーティファクト・クリーチャーとして1体、いずれもアンコモンにて計6種のカードが存在している。それぞれのフレイバーテキストには、彼らの出生の秘密や生態が書かれているが...正直なところ、これだけの情報ではよくわからない。ミラディンの核と大焼炉、そしてかつては4つ浮かんでいた太陽に関連するということはわかっているが...続編であるミラディンの傷跡ブロックでも特に登場することなく、謎の種族のままである。今後の登場はあるか?

カードとしては、いずれも共通の能力を有しており、それは「~がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、その上に+1/+1カウンターを1個置く。」というもの。ダメージを与えれば与えるほど、どんどんと脅威に成長してゆくのだ。白のスリスである《上昇スリス》は、青に次ぐ...いや、もう同等と言って良いか、得意としているキーワード能力・飛行を有している。3マナ1/1飛行というスペックはちょっとリミテッドでも使いたくはないが、ひとたび攻撃に成功したならば2/2と及第点、3/3・4/4と成長していけばもう止められなくなる。もっともダメージを通しやすい能力である飛行を勝ち取った白のスリスは、構築では3マナ1/1がやはり頼りないので使われなかったが、リミテッドではナイスクリーチャーだった。装備品でパワー/タフネス上げて殴りにいったなぁ。

この、プレイヤーにダメージを与えればサイズが上がる能力は、彼らの名をとって「スリス能力」と呼ばれていた。似たような能力を持ったクリーチャーはそこそこいるからだ。しかし時代は流れて、イニストラードブロック。そこにはスリス能力を持った吸血鬼が多数登場。もはやスリスよりもその数は多くなり、「吸血能力」と呼ぶ方が自然である。だんだんと影が薄くなっていくスリス達...ここらで、新種が現れても良いんじゃないですかね?元からサイズがデカくて能力があんまり意味のない、メガスリスとかいたら面白いんだけどな。

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