2014/07/01 人さらい - Card of the Day -今日の1枚-

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人さらい/Rag Man

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古今東西、ありとあらゆる国・地域で、子どもを叱ったり注意する際に、謎の存在に攫われるという表現をする風習がある。妖怪だったり、幽霊だったり、山奥に住む怪しい人物だったり…僕も子どもの時に、某昔話番組で「子取り」という恐怖の存在を見てからしばらくの間は、自分を連れ去ろうとする得体のしれないものがいつ現れるかという恐怖に怯えていた時期があった。ひとりぼっちでお留守番とかちょっと怖かった時期、皆もあったんじゃないかな。

今日においても誘拐事件は時折おこるものだが(非常に悲しい事実だが)、これが時代を遡って中世なんかに差し掛かると、それこそ日常茶飯事だったんじゃなかろうか。今日もまた、街角で誰かが攫われる…まさに「暗黒時代」。というわけで、そんな時代が舞台の「ザ・ダーク」より、本日のご紹介はこちら、《人さらい》。ちょ、直球すぎやしませんか…

この《人さらい》は、4マナ2/1とはっきり言って大したことのないサイズの持ち主。しかしその能力は、まさしく人を攫うもの。黒のトリプルシンボルとタップで、相手の手札を覗いてその中からランダムにクリーチャーを1枚抜き取るというもの。ターンがやってくれば1人、また1人と姿を消していく…フレイバーがうまくカードと噛み合った、良デザインだ。

ただし、デザインが良くても強いかどうかとなると話は別だ。4マナで場に出し、次のターンに3マナ払ってようやく、クリーチャーカードを1枚落とせるというのは速効性に欠けるし、かなり割高だ。

そもそも、4ターン目以降に相手の手札にクリーチャーがいなければ意味を為さない能力である。vsウィニーではすっかり展開されて手札には土地のみ、vsコントロールではそもそもクリーチャーが入っていないのでこちらも空振り、と噛み合う相手を選ぶ能力ではある。これが相手のターンでも使用できれば、ドロー後に起動して人を攫う雄姿(?)を見ることが出来たと思うと残念でならない。リミテッドでは、重たい強力クリーチャーを1枚でも抜ければお役御免だ。そういったクリーチャーは「人」ならざる者達ばかりなので、「ワームさらい」「スフィンクスさらい」と名乗っても問題なかろう。

今週は「絶滅種族」ウィークということで、これが初出時に持っていたタイプ「人さらい」も、「第7版」再録時に「ミニオン」に置き換えられて、絶滅となった。良かった。本当に良かった。人さらいのロードとか、シャレにならない。

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