2015/12/2 弱者の師 - Card of the Day -今日の1枚-
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「師/Mentorウィーク」なのに、導師に助言者と異なる訳の名前が続いてしまった。Mentorという言葉には師匠・良き指導者・助言者・教師などの意味があり、マジックではテンプレ翻訳で導師と訳されるケースが多い。まあ全部ひっくるめて師ということで。そんな中、今日紹介するカードは唯一「師」と訳される1枚、《弱者の師》。弱きものを導いてこその師。その名の通り、サイズの小さなクリーチャーに恩恵を与えるカードだが...所謂ロードのようなサイズアップといった形ではなく、独自の支援をもたらす1枚だ。
3マナ2/2と、平凡オブ平凡ズなサイズ。ここに併せ持つのは、弱者=パワー2以下のクリーチャーが戦場に出た時に誘発する能力。小さなクリーチャーが自身のコントロール下で戦場に出るたびに、1マナ支払えばカードを1枚引ける。白のクリーチャーで継続的なドローをもたらす稀有な存在だ。一見すると1マナ払うのは重いように見えるかもしれないが、たった1マナでありとあらゆるクリーチャーに1ドローが付くということはとんでもないことである。パワー2以下ということはそもそもがマナコストが軽いクリーチャーであり、1マナを支払うことは往々にして容易いだろう。カードでないクリーチャーでも良いということはトークン生産カードと相性が良いのは明白。特に《苦花》のような自動生成系との相性は特筆もの。《目覚めの領域》《彼方より》ならトークンを生み出し能力を誘発させつつ、お支払いはトークン自身のマナ能力で払えるためお得感が爆発。3ターン目に《弱者の師》→4ターン目《未練ある魂》+1ドロー→5ターン目《未練ある魂》フラッシュバック+2ドローとか、相手ブチギレムーブも軽くこなす、見た目以上に強力極まるクリーチャーである。古典的なウィニーデッキで用いると、軽量クリーチャーを並べるということ自体とは相性が良いが、それらを強化する《十字軍》系強化エンチャントやロードとはケンカしてしまう。パワーを上げるタイプの能力とは相性が良くないので、上記のように特定のカードとの強いシナジーを意識して組むと最後まで美味しく使いまわせることだろう。
このカードがその能力をフルに発揮するデッキと言えば、モダンの「ソウルシスターズ」、特にその派生である「ノリンシスターズ」であろう。パワー2以下のクリーチャーが大量に投入され、デッキのキーパーツ《二の足踏みのノリン》は常に戦場を出たり入ったり、その際に《起源室》がマイアを生みまくり...常に手札がフルの状態でゲームを行うことも容易いはずだ。