星の嵐/Starstorm
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今週は「Starウィーク」なので星にまつわるカード・カード名に関するカードを紹介している。「星」と一口に言っても何を思い浮かべるだろうか。最も多い答えは、やはり夜空に浮かぶ星々、だろう。星のきらめきは遥か彼方から届く太古の光。古来より人類は星の明かりに何かを見てきた。マジックの世界で見上げる星々は...時として、災害としてあなたの頭上に降り注ぐ...。
《星の嵐》、どう考えても弱いわけがないカード名。「スターストーム」、レンタル屋のSF映画コーナーに置いてそうだ。『オンスロート』のトーナメントパックを剥いてこのカードが出てきた時は《クローサの巨像》とかのわけわからんレアカードの連打にやられていた心に染みわたったのを覚えている。当時のカードとしては驚愕の性能だった。赤の全体X点ダメージと言えば《地震》。これがインスタントになったのが《断層》。そしてそれがプレイヤーの代わりに飛行クリーチャーにもダメージを与え、不要な時はサイクリングが出来るようになったのが《星の嵐》だ。「赤いカードも進化したなぁ」というのが率直な感想だったが、今見るとこのカードの使い勝手が群を抜いていたのだというのがよくわかる。
《地震》系のカードは盤面をドカンと流せるのが魅力ではあるが、プレイヤーにダメージが入ってしまうのが厳しい状況が多くある。対戦相手にダメージが入るので、勿論それでフィニッシュに持っていけることもあるが、コントロール系のデッキからすると自身のライフに可能な限り損害をもたらしたくないもの。その願いをかなえつつ、飛行持ちもまとめてスワイプしてくれる《星の嵐》は革命であった。
このカードが4枚メインから腰を下ろしているリストを一時期はよく見かけたものだ。フォーマットはオンスロートブロック構築。デッキの名は「アストログライド」。《霊体の地滑り》《稲妻の裂け目》を設置してカードをサイクリングしまくり盤面をコントロールしていくこのデッキで、相手がクリーチャーを並べてくれば1枚で流し去り、単体で勝負してきたリそもそも展開してこなければサイクリングして2大エンチャントを活かすこのカードは、まさしくこういうデッキを組めと言わんばかりの1枚だった。
カードイラストは2種類、『オンスロート』のものと『統率者2013』『統率者2014』で使われているものだ。この2種を並べて鑑賞すると、マジックのイラストの描かれ方も進化しているんだなぁと、しみじみ思う。迫力のあるCGで描かれた最新のもの、手描きの味わいが深い古き時代のもの、どちらもそれぞれに魅力を放っているが、個人的には旧イラストのもののFoilが大変美しく好きだったなぁ。