Graphic Violence

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Graphic Violence

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オールスター。良い響きである。プロ野球でも年に1回(2試合)やってますね。今もいい選手は多く、ハイレベルかつ遊び心のある対決が観られて面白いのだが...やっぱり昔の方がスターが居たように思ってしまう自分は老害なのかと毎年考えていた。しかし、最近のマジックの盛り上がりを見ていて気付いたのは、そういう感情を持ってしまうのは当たり前だということ。長くやっているプレイヤーは「やっぱテンペストブロック最高だよな」、最近始めたプレイヤーは「イニスト環境好きでした」と言ったり。結局、皆ハマりだした頃が一番印象に残っていて、好きなんだなぁと。皆、老害という単語でまとめられてしまうのだ。皆、自分にとってのオールスターがありそれが最高なのだ。だから僕が《Graphic Violence》をオールスターカードだと言い、Foilを集めてニヤニヤ眺めていてもこの人にとってはこれが最高のアレなんだなとそっとしておいてほしい。あなたにだってそういったものがあるはずだから...。

《Graphic Violence》は『アンヒンジド』のカードなので、真面目にカードの効果について語るのもそれほど意味はないが...とりあえず紹介すると"アーティスト・マター"と呼ばれる能力を持ったカード群に属する1枚。カードのイラストを担当したアーティスト名を参照とする能力をこう呼び、このカードはあなたが指定したアーティスト名が書かれているクリーチャーは全て+2/+2の修正とトランプルを得るという、爆発力に満ちた3マナインスタントだ。3マナという軽さとインスタントである点が魅力で、1枚で十分に勝負を決めるフィニッシャーとなりうるが...何度も言うように銀枠ですから。真面目な対戦では決して使用できない。だからそういうところを語ってもしょうがない。

ただ、僕にとってはこのカードは最高の、まさしくオールスターな1枚である。イラストを担当しているのは、この一週間追悼特集を組んでいるWayne England...違った、表記によればWayne "King of " England先生だ。このカードに描かれているクリーチャー達は、全て先生が過去にイラストを手掛けたカードに登場した連中だ。順に紹介しよう。

左上:《朽ちゆくインプ》...『トーメント』より。「ドレッジ」の心臓部、ナイス共鳴者
左下:《ハンドルーグ》...『レギオン』より。サイクリング付きの7マナ4/7ビースト君。
中央上部:マイア・トークン...プレイヤー褒章プロモより。とげとげな異色のマイア。
中央:《剛力のブルヴァックス》...『スカージ』より。8マナ7/4トランプル変異ビースト。
右上:《石舌のバジリスク》...『オデッセイ』より。スレッショルド持ちのバジリスク。
右下:《くすぶり獣》...『オデッセイより』。3マナ3/4ビースト。一人ぼっちが嫌いな子。

そして、これらのバケモノに追いかけられているのが...中央下のゴブリン。これだけ、クリーチャーカードでなく《熱情》というエンチャントで軍勢を結成していたゴブリンのうちの1体。これもう、ホンマにオールスターカードですよ。どいつもこいつも癖があって、インプ以外はトーナメントで活躍したわけではないコモンカードが中心の顔ぶれだが、顔見れば色々な思い出がよみがえってくる。皆もこういう1枚を見つけて、大量に集めるなどしてマジックを色んな側面から楽しんでみてはいかがだろうか。Foil募集中!

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